「第三回UFM ~独り言バトル~」というライブがありまして。

ダイナマイト関西、バトルオワライヤル、ギャグラリーなど、数々のヒリヒリするお笑いイベントを生み出してしてきた、バッファロー吾郎A先生考案のライブです。
5人が横並びに座り、挙手で1人が前に出てセンターマイクの前でギャグ・モノマネ・トーク・1人コントなど何でもいいので、とにかく1人で他の人や物を使わず、45秒以内に何かを披露、最後にお客さんの拍手で勝者を決定、というとてもシンプルでストイックなルールです。さらにストイックな1対1のシングルマッチもあったりします。
今回は8分4ラウンド、1人15個くらいは披露していたんじゃないでしょうか。

3回目ということで、過去2回はベジータで出ていたのですが、どうも自分の中でしっくりこず、あまりうまくいかなかったので、今回は素の状態で出ることにしました。

ベジータ以外のネタをやることもありますが、あくまで何かのキャラであって、普通に「R藤本」としてネタをやったことはほぼないんです。
なのでほぼ初めての挑戦、かなり大変だったし緊張したのですが、何と僅差で勝つことができました!
強豪揃いの中、結果を残せて嬉しい反面、次あったらどうしよう…という怖さもまだ拭えずにいます。

思えば、大喜利もA先生のイベントでした。
地下ライブのような場所ではやっていたものの、ベジータではなくR藤本として大喜利をやるようになったのは「D関無双」というライブがきっかけでした。
そこでもベジータとして出ようとしていたら、A先生から「普通に出てみたら?」と言われて恐る恐る出てみたら、8人くらいいる中で優勝できたのを覚えています。
いつも刺激やチャンスをいただき、ありがたい限りです。

芸歴の大半をベジータとして過ごしてきましたw

別に飽きてきたとかそういうことではなく、いまだにベジータは融通が利かないんです。
「きたねえ拍手だ!」と言ってウケなかったら、大体、その後もウケませんw

もちろん、それは芸人としての未熟さではあるのですが、いちおう理由もあるんです。

「もし自分がお客さんだったら、スベっていてもベジータであり続ける奴を見たい」からなんです。
それはまさに、勝てもしない相手に飛びかかって散っていく本家ベジータのような…
実際、そんなことを思う人はほとんどいないでしょうし、目の前のお客さんに柔軟に対応できる方がいいに決まってるのですが、私は敬語でへりくだってるようなベジータは見たくない…イラッとされていても「おい貴様!」と言ってる奴の方が見たい…
やっぱり「神と神」の時のベジータはショックだったわけで…

昔から、モノマネ番組なんかを見ていて思っていたのは、「ずっとモノマネしていてほしいのに」でした。
ネタは面白いのに、それが終わると普通に喋る人が多く、逆にずっとモノマネのまま喋っている人を見るとすごくワクワクして楽しかったんです。

そらベジータの格好して、素でポロッと「あっすみません…」とか言えばウケるでしょう。「いや今、素になってたやん!」みたいな。
そんなこと、誰でもできるからやりたくないんです。

側だけの「コスプレ」をやることに興味はありません。
ニコニコ超会議とか行った時に、カッコイイキャラのコスプレがダラダラ談笑してるのをみると、「おい見られてるぞ!しっかりせえ!」などと余計なことを思ってしまいます。

なので、ベジータに「普通に喋れ」というのは、ミッキーに「着ぐるみを脱げ」と言うのと同じくらいに思っていただきたい!

ベジータである以上、「R藤本」という名前すら伝える必要がないと思っています。「ベジータの奴」でいいですw

ただ「ベジータはそんな下ネタ言わんぞ!」「もっと痩せて筋肉付けろ!」とか言われたら、「それはすみません」としか言えません!