「ONE PIECE」、すごい漫画です。
僕も好きですし、批判や不満を書くつもりはありません。ないし!

あくまでこの漫画が、「お笑いのネタになりにくい理由」。

もちろん、何かと話の中には出てくるでしょうし、ONE PIECEのキャラクターでネタをやっている芸人も実際に知っています。

でもそれはあくまで導入であって、純粋に内容自体をお笑いのネタとして使うことはかなり難しいんじゃないかと思っています。

ほとんど国民的常識と言っていいドラえもん、アンパンマン、サザエさんなどはもちろん、マニアックと言えるガンダム、エヴァだってお笑いのネタになっています。

僕で言うとドラゴンボールですね(僕がやってることがお笑いとして正解かどうかは置いといて!)。

そんな中、今や日本を代表する漫画の1つであるONE PIECEが、なぜお笑いになりにくいのか?

それは、「完璧すぎる」からなんじゃないでしょうか。

小説的というか、大人やオタク好みの細かな設定や伏線がありつつも、基本は子どもも楽しめる大冒険漫画であり、感動はもちろん、迫力のバトル、ギャグだってある。

多くの魅力的なキャラクターがいて、脇役にもそれぞれ意味や過去、見せ場まであったりする。名シーンだらけです。

言わば、「ツッコミ所」がない。

議論はいくらでもできます。
今後どうなるか、あの時のアレはこうなんじゃないか、とか。

でもそれは作者の手中です。

「あいつなんだったんだww」「最初こうだったのに今こんなんなってるやんww」みたいなのがあんまりないわけですよ。だっておそらく意味があるもの。

別にドラゴンボールをはじめ、他の漫画が「完璧じゃない」と言いたいわけじゃないんです。

でも、僕と同世代の方は思い出してください、ドラゴンボールの連載中、僕らはその回の感想や次の展開などを話し合ったりする中で、ヤムチャの噛ませ犬っぷりやベジータの調子乗りっぷり、細かい矛盾点などにツッコミを入れて楽しんでなかったですか?

そしてそれは決して原作をバカにしてるわけじゃなく、中盤以降、戦いやシリアスな場面が中心になっていった中にも、作品全体に含まれているどこか平和な雰囲気、序盤のギャグ設定を踏まえてのことだったんじゃないでしょうか。

北斗の拳なんかどう見てもギャグだろうって部分あるじゃないですか(作者も狙って描いたってWikipediaに書いてましたぜ)。

バキやトリコもいい意味でツッコミ所満載ですよ。ジョジョやキン肉マンもそう。
HUNTER×HUNTERはもはや連載自体がギャグですしw

じゃあそれで言ったら「鋼の錬金術師」なんかはONE PIECE的なんじゃないかと思いましたが、そもそも錬金術という設定が大喜利的だし、誰かがアルの格好で舞台に出て来たら僕は笑ってしまうでしょう。

じゃあガンダムは?やっぱりキャラクターやモビルスーツに狙ってるやろ?ってのありますもん。
カミーユとか主人公なのに頭おかしいですよw
エヴァだって最終回や最初の劇場版はめちゃくちゃです。

まあ例を挙げていったらキリがないですが、確かアメトークでも「ONE PIECE芸人」はやってないんじゃないですかね。こういった理由も少しはあるんじゃないでしょうか。

漫画に限らず、「世の中に出たもの」というのは、作り手が意図しているかどうかに関わらず、受け手はいろんな楽しみ方ができるし、傷を付けない範囲であれば、どんどんやればいいと思うんです。
それを含めてのエンターテインメントなんじゃないかと。
他の国のことは知りませんが、日本人はそういう感性が優れてるんじゃないですかね。

何故か(半強制的に)冬コミに出ることになりそうです。夏コミにも行ったことないのに!