五体不満足

五体満足ってなんやろう。
足がない、目が見えない、脳に障害がある、病気…

そんな体で生まれてくる赤ちゃんや
そんな赤ちゃんを持つ親に対して、
かわいそうという言葉が出てこない。

例えば痛みや苦しみの強い症状があるなら
かわいそうというかもしれない。

でも、指が３本しかないとか、
耳が聞こえないとか、生活する上で大変な事は多いとは思うけど、
かわいそうとは思わない。
かわいそうってことは不自由な部分を持った人を
下に見てるのではないかと思う。

確かに、パーツが全部揃っていて
全ての器官が完全に機能する
にこした事はないかもしれない。

でも、だからといって、その人が愛し愛される幸福を得られるとは限らない。

あたしが産まれる時、心臓が止まっていた為
脳に障害が残るかもしれないと言われたそうだ。
もちろん障害があろうと無かろうと
愛し育てる事に変わりはないと、母親は思ったらしいが
障害が残らないように一生懸命祈った、
そして残らない事が分かった時は心から喜んだそうだ。

そして、自分が産む赤ん坊に五体満足を求めない、
とあたしが言った時
そんな事言ったらほんまにそうなるから
絶対言ったらあかん！
と言われた。

綺麗事ではなく、
命そのものを愛したいとあたしは思っているのに…

今はまだ
困難な事に立ち向かう強さの無い甘いあたしが
理想論を掲げているだけなのかもしれないけど、
困難を乗り越えていく事で自分を成長させ、
大きくて深い愛情を持つ事ができるのだと思う。

泣きたいとか死にたいとか思う日がいつか来ても
それすら人生だと思う。


あたしはまだまだ小さな人間。
親のスネをカジッて偉そうな事ばっかり言ってる。

変わりたいな。
明日死んでもいい！って思えるぐらい一生懸命今日を生きるような。