5月19日、引っ越しをした。こんなにガンガン物を持ってかれてしまうと、声が響いてしまう。
業者が遅れに遅れたので書いてみようと思ったが、矢先到着したので結局ひと段落ついてから描き始めた。閑散とした部屋を後にして少しセンチメンタルになってたけど、新居の収納が多すぎて気分上上である。
楽曲に対する感想、考察(と呼べるほど僕は賢いことを書けないけれど)をずっと綴りたくて、今ようやく書いてる。これもまたどうせ飽きてやめるけど、書く。自分の「好き」を、それは作品であれなんであれ、言語化することが好きだ。自分のことをより知れる気がするし、作品もより染み込んでくる気がする。ほな、勝手に1人でシコシコやってなさいよって感じだけど、僕は自己顕示欲がすごく強いので、人の作った作品に対して勝手に感想を書いて、勝手にわかったふりになって、勝手にブログにあげて勝手に気持ちよくなってやろうと思う。
3月半ばからPK shampooにどハマりして、ヤマトパンクスの書く歌詞の美しさについて人に伝えたい!と思い、サークルで、打ち上げで酒が入っていようがミーティングでシラフであろうがずっと「このバンドが良すぎる」とぺちゃくちゃ喋ってる。本当に鬱陶しくて申し訳ない。
「第三種接近遭遇」はヤマトパンクスがSoundCloud にて配信、その後PK shampoo名義で「再定義 E.P」にて新しく配信された楽曲である。
SoundCloud: ヤマトパンクス-第三種接近遭遇
Apple Music: PK shampoo 「再定義E.P」 第三種接近遭遇
自分は作業中にピケシャンの楽曲を垂れ流していて、その中で言ってしまえば聞き流していた曲だったわけだが、前身バンドであるトラッシュノイズの楽曲を辿ってるうちにこの曲に辿り着いた。そこで初めて歌詞を咀嚼して、感嘆。
ライブで登場するや否や一気飲みをし、掠れて出きってない声で歌うヤマトパンクスを僕は171との対バンライブで初めてみた。暴風のようなライブをしてたあの男が、こんなにも繊細で丁寧な曲が書けるのか。
歌詞の紹介と、僕の解釈に入っていきます。
「聖天通り君とふたり、国際線の飛行機雲がビルの隙間へ落ちる」
素直な情景描写。
彼はよく「君」に対して歌を歌っていて、その「君」と並ぶ様子と飛行機雲を落とし込んでいる。「こーくサイセンノヒコウキグモガビルノ隙間へおーちるー」のリズムが心地よく、音楽的なキャッチーさが出ている。
「高架下に星は隠れた、生乾きのシャツが風に濡れて」
ヤマパンがよく用いる、宇宙と現実を同一線上で見つめる表現ですね。「シャツ」と言うのもよく出てくるような気が(「m7」〜シャツから7センチ下までの日焼けを〜 など)。
「過ぎ去りし日々が美しいのは、進むべきだったあの未来に似ているから」
「夏に覚えた歌を忘れた、思い出になってしまう前に」
この作品では視点が2種(再録では3種、後述します)
あると思っていて、一つは聖天通りを眺める現実の景色、そして上記の歌詞から始まる内情のモノローグである。「夏」に想いを馳せる歌をひたすら歌うヤマトパンクスはここでも。
「神様がどこかにいるんだとして 環状線内じゃないみたいだね 土星の輪っかよりもずっと遠い街で」
モノローグの続き。自分の暮らす「環状線」内と、手の届かない神様の暮らすであろう「街」は土星の「輪っか」よりもはるかに遠い場所にあるのだろう。ここもまた、対比を織り交ぜて壮大な宇宙とちっぽけな現実を結びつけている。
「分厚い本でも読んでんじゃないかな 君はそこから来た 少しおせっかい気味な天使」
ここが1番綺麗な部分だと思ってます。
「君はまるで天使だ!」とよく洋画などで聞くような気がする。そんな比喩を、こんなにも回りくどく、丁寧に言える物だろうか。恥ずかしさを感じさせるような。。。
ヤマトパンクスがやっているラジオ「ヤマトパンクスの銀河巡礼概論」にて、ラジオメールの「忘れられない恋はありますか?」という質問に対し、彼は「俺は小6で感情を捨てたので、ない」と言い切った。照れ隠しだろうか?自分はそう思う。この曲は彼のロマンチシズム、そしてそれに対する気恥ずかしさのような物があるように思える。
ここまでが個人名義でリリースした際の歌詞である。
再録にて、新たなフレーズが追加され、この物語に新章が加えられる。
「僕はまだどこにも向かえなくて 環状線内をただ回るだけ」
「頭の上にぐるぐるまるで天使」
サビのフレーズから物語が続いているが、ここで前述した第3の視点となる。これは、この前のサビから時間が経過したのちのモノローグであると自分は考えている。
「分厚い本でも読まされてるのかな」
「君はもう帰らない 少しおせっかい気味な天使」
再録で、「第三種接近遭遇」はラブソングから失恋ソングになった。聞き直した時は驚愕した。そんな大胆なことを、と。「君」は、「土星の輪っかよりも遠い街」に行ってしまい、「分厚い本でも読まされているのかな」。叫び出すような「君はもう帰らない」を、歌詞を噛み砕くことで理解した。
衒学的な文章だ。まるでわかったかのようにつらつらと、もしくは当たり前で表面的な解釈をつらつらと、って思うかもしれない。でも僕はそんな「僕すごいでしょ」とかじゃなくて、「僕、これが好きすぎるの」ってのが伝えたくて書いてみました。またなんか思いついたら書こうかな。
5月19日夜8時、引っ越し業者さんは今朝ちょっと遅れてた。日記のように感想文を書いてみる。5時間前、部屋で声が響いて、それから。
