南海電気鉄道の2大幹線の片割れ・高野線には、泉北線と汐見橋線という、2つの支線があります。泉北高速鉄道を出自とする泉北線は昨年度初め頃に車両のみながら説明してまいりましたが、今回は汐見橋線について。
この路線はあくまでも高野線の一部ではあるものの、皇暦2645(西暦1985)年、当時の岸ノ里駅、現在の岸里玉出駅およびその近辺の連続立体交差化事業によって高野線から分断され、南海本線・住ノ江検車区所属車両で運用されるようになってから呼ばれるようになった愛称ですが、分断から40年が経過していることから、目黒線と多摩川線に分断された東急電鉄(分断当時は、東京急行電鉄)目蒲線のように、なんば~高野山極楽橋を高野本線、汐見橋~岸里玉出を汐見橋線として正式名称自体も分けた方が現実的であると思います。

全区間が複線ながら、運行回数は早朝・夜間を除いて30分間隔と大阪市内で最も少なく、全列車とも線内折り返しですが、起点の汐見橋駅が阪神なんば線・桜川駅と隣接していることもあり、神戸方面から堺・泉州方面に向かう際にはこちらを使うと近道になります。
現在使用されている車両は2000系。デビューから36年たっており、南海電気鉄道におけるVVVFインバータ制御車両としては意外にも最古参です。
1列車を終日にわたり使用し、初電前には住ノ江から南海本線上り急行線を進み、岸里玉出駅で6番線に向けて逆走、終電後は一度なんば駅に向かってから住ノ江検車区に帰ります。

岸里玉出駅4番線から観た、汐見橋線専用ホームの6番線です。ちなみに5番線にホームはありません。
かつての岸ノ里駅は立体交差駅で、南海本線用の1~4番線を跨ぐようにして、5・6番線が設けられ、出入庫のための住吉東駅発着電車もありました。当時は6000系モハ6000+クハ6900が使用されていたようです。
分断後は1521系を経て、ワンマン化してからは2230系へ若干のダウンサイジングを行いました。この2230系も老朽化が目立ってきたため引退しています。

こちらの画像の左上側にあるのが、南海本線とをつなぐ唯一の分岐ポイントです。

汐見橋駅における現行デザインの駅名票。高野本線の支線であるため、ラインカラーも緑です。
画像背後の物流施設がある場所には、岸里玉出駅付近連続立体交差事業の影響で一時、南海本線とも線路が分断されていた時期に仮設の検車設備を構えていましたが、当該設備は、その直前、2653(1993)年3月末で廃止になった天王寺線(廃止時は、天王寺駅~今池町駅)の天王寺駅北側、あべの橋直下に仮設されていたものを再利用したものでした。