夕方に
何処かから花火の音がした。

懐かしい音に窓を開けて空を見上げる。
近くではないのか花火の姿は見えない。

花火の上がった理由は知らない。


知らないけれども

夏にお祭りが無くなった事

浴衣を着せる機会が無かった事

花火を見上げて
込み上げる涙を流す事も無くなった。



子供達の好きな

チョコバナナに
たこやき
無駄に高い焼きそばに
焼きとうもろこしなんかを
並んで買う事

呑みたいのに我慢しなきゃならないビールなんかが
懐かしい


懐かしくて涙が出た。



何も知らずに生きてきた私が
過去にはあって

さんざん、流されて生きていた私が
過去にはあって

色々
見たくない
だけど
知らないときっと子供を守れない

だから
何が本当で何が嘘か
何を信じて何を疑うか
しっかり吟味する。



そうやって、
表面上はマスク以外
特に変わらない
毎日を生きながら

テレビの内容の可笑しさを眺めながら

気が付かない人を助けようと
もがきながら
嫌われて傷つきながら

人生の舵をとって
くじけつつ
あがきつつ
くたびれつつ

どうにか
仲間を見つけつつ


自分らしく生きていこうと
こころに決める。



先ずは
手始めに
何をしよう?