<2017.8.21>

 

知床羅臼のキャンプ場にいます。

 

さて次のターゲットは、

・・・

薫別温泉です。

 

これが手強いのです。

はっきり言ってビビってます。

何年か前までは林道を通って車ですぐ近くまでいけたそうなのですが、今はその林道の入り口が閉鎖されているようなのです。

よって、この秘境混浴露天にたどり着くには閉鎖されてる林道を徒歩で歩いて行かなければなりません。

その距離4.5km。

そして、その4.5kmこそがヒグマの濃密な生息地らしいのです。

カムイワッカでヒグマがトラウマになってる僕としては、このたぶん誰も通っていないヒグマ銀座を一人で行く気にはとてもなりません。

根性なしと言われようがこりゃ諦めるしかないな。

薫別川という文字を頭の中から消し去るしかないな

と思っていたのですが、

・・・

 

 

翌朝です。

出発の準備をしていると一台のバイク(カブ)がやってきたのです。

そのカブ男はカブにまたがりながら、いきなりこう言ってきたのです。

薫別温泉に行かないんですか

・・・

なななんということを。

せっかく消し去ったばかりの単語がなぜこのタイミングで出てくる。

 

実は昨夜酒を飲んだ後、もう地元の漁師は帰っただろうと恐怖の熊の湯にもう一度行ったのです。

そこには5-6人の人で賑わっていたのですが、

やがて青の1号の話題となり(キャンプ場に入っていった時から注目を集めていたようです)、

混浴露天の話題になり、

と盛り上がったのですが、

その中で妙に波長が合ったのがカブ男だったのです。

 

ん?

待てよ。

一人じゃヤダけど、このカブ男が一緒なら何とかなるかもしれんな、何気にボーズ頭で強そうだし。

じゃ、いっしょに行く?

と僕。

結局行くかどうかは別にして、とにかく林道の入り口まで行ってみることにしたのです。

 

そして、カブ男が先に出発し、僕がすぐあとを追ったのですが、やはり二人では不安です。

もう一人ほしい。

できればウイリー・ウイリアムスみたいな屈強な男が。

(注)ウイリー・ウイリアムス:元極真の戦士で熊と戦って勝った男

それがダメならせめて、小太りでヒトがよさそうな男が

・・・

(注)熊に襲われた時にそいつを囮にして逃げるため

と、思ったその時です。

ヒッチハイカーが道路際に立ってます。

いた!

どちらかというと、小太りの方です。

 

まあまあ遠慮せずに乗んな

と勝手にザックを荷台に放り込み

一路薫別温泉に向かったのでした

・・・

はたしてこの3人で闘えるんでしょうか。

 

彼は横浜に住んでいて自営業をやっている父親の仕事を手伝っているのですが、父親も70歳になり仕事を継がなければならなくなったので最後のわがままということで日本一周の旅に出たというのです。

いい話じゃありませんか。

 

でも、待てよ。

熊に襲われて帰ってこないということになると、父親はさらに働かなければならないのか。

それはちょっとかわいそうだな、

そんな身の上話を聞くんじゃなかったな

・・・

などと考えているうちに林道入り口に到着です。

 

温泉に通じる道路はやはり封鎖されてます。

 

結局カブ男とは落ち合えませんでした。

たぶん、

オレの方が遅いから林道閉まってたら待ってなくていいから

と言ってあったんで先に行ってしまったんでしょう。

それにしても

・・・

薫別温泉恐るべし。

いつかもっと強力な陣容でチャレンジしたいと思います。

希望者はメールにてご連絡下さい。

ただし、命の保証はありません。

 



次は養老牛温泉のからまつの湯です。


けっこう広い駐車スペースの脇に大きなテントを張って住み着いているような人たちがいます。

よく管理された温泉です。

右側が

女性・家族用になっていますが、

金魚掬いのプールのようで風情がありません。

結局誰も来ませんでした。

 

 

今日の宿営地の和琴キャンプ場に向かいます。

すると、1台のバイクがギュイーンと青の1号の横に並び、右手で自分の顔を指してます。

おお、横浜の爽やかイケメン君じゃないですか。

瀬石温泉でポニーテールの女性ライダーと入っている時に現れ、いろいろと話をしたナイスガイです。

青の1号とすれ違ったので逆走して戻ってきてくれたようです。

嬉しいじゃないですか。

 

それから道路わきに車とバイクを停めてしばし話をしたのですが、

彼は数年前になんとバスを乗り継いで世界一周をしているのです。

ガッツありまくりです。

薬剤師の免許を持っているらしく、仕事を辞めても次の仕事はすぐに見つかるので退職は比較的しやすいとのこと。

お金持ちにはならないですけど、好きなことをやって生きていたいですよね

と彼。

うーん、いーじゃないですか。

人にはいろんな生き方があります。

自分の思うように生きればいいよね。

 

もう会うことはないかもしれないけど、いい人生になりますように。

風のように爽やかな青年でした。

 

今日の宿営地は、混浴露天銀座の屈斜路湖湖畔の和琴です。

 

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