謎の お手伝いさん 13 | 5Rexのブログ

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思案中…

もし仮に 周りの全ての時が
止まったように動かなくなったとしたら
皆さんはどうしますか?

4次元の世界や5次元の世界は
有ると思えば有るし
無いと思えば無い…

やがて科学のマシーンで
簡単に人間が そんな次元の世界を
手に入れられるようになれば

当たり前のようにタイムマシーンが
市販されます

当たり前で無かった事が
当たり前になると
人は 束の間の夢心地を味わいますが

慣れてしまえば快感は薄れ
やがて 更なる夢を求めてさ迷います

人間とはそんな生き物です

夢は無限大でしょうか?

人は どれくらいの夢を食べ尽くせば
満足感を得られるのでしょうか?

そして それを警鐘するかのように
もし時が止まったとしたら…

そんな世界に放り込まれた人は
どうやって その世界で生きて行けば
良いのでしょうか…?

《レイナさん…
驚かないで聞いてください…

僕達以外のものが全て動いていません…

まるで ロウ人形館の中の世界を
見ているような事になっています…》

アビーはそう言うと
力ずくでパーティーションとなっていた
つい立てを 押し倒した

その光景を見たレイナとルナは
驚きのあまり 声すら出せませんでした

チェリーに至っては恐くて
目も開けると事も出来ません

アビーは 押し倒したつい立てから
2歩3歩と外へ歩き出して行く

《待って!アビー!!》

レイナは叫ぶように呼び止めた

《私達を ここから出して頂戴!!》

レイナは何かが起こった時に
ペットケースに入れられたままでは
逃げられない…と思い
とっさにアビーに声をかけたのでした

《あっ…すみません…》

そう言って 待機室の中へ戻り
ペットケースのふたを開けてあげました

《また ずいぶんと ややこしい事に
なっちゃってるなぁ~

あいつら…本当に動けないかなぁ~?

まさか皆でドッキリ仕掛けてる…なんて
事は…無いよな…?》

ルナは そう言うと
素早くケースを出て
アビーが押し倒したパーティーションの
場所まで行くと
辺りを見回した

《何が 起きてるの…アビー…?》

そう言って
ケースから出てきたレイナですが
それ以上先には進む気になれません

《僕にも分かりませんが
ただフェリスの第六感から言わせて
いただくと…
早く この場所は立ち去った方が
良いと思いますね…》

確かにレイナも 何かを感じ取っては
いるのですが

これは アビーの身体が感じ取って
いるので有って
人間の時には 未だ味わった事の無い
戦慄の正体は計り知れませんでした

《時が止まったように見えるのは
ここだけでしょうかね…?

外とかが気になります…》

そう言って アビーは
緊張して動けなくなったレイナと
チェリーを抱きかかえて
待機室を出てみる事にしました

《アビーとやら…
あまり 動かない方がいいぞ…》

なんと 佐藤さんがしゃべった

《何よ 佐藤さん!? 起きてたの?
私が呼んだのに返事しなかったから
佐藤さんも動けなくなっちゃったと
思ったじゃあないの!》

レイナが言った

《やはり あなたは大丈夫だったのですね…》

2匹を抱えたアビーは
冷静に 言葉を返すと
佐藤さんが座るイスの所まで
ゆっくりと足を運びました

《もし あなたが 宮古の おじいさんと
同じ匂いがするとすれば
あなたは 陰陽師の血を引く
御方なのでは有りませんか…》

おんみょうじ…?何それ…?
誰かの名字…?
レイナには訳がわかりません

《流石…フェリスを名乗るだけの事は
あるな… 確かに わたしは陰陽師…

とは言っても わたしの先祖は
官職に就いた者とは違い
民間に関わった末裔だけどな》

なんか しゃべり方がいつもと違うことに
レイナは違和感を覚えた

《お嬢…ネコになった気分は
如何かな…?》

お嬢?何だよ しゃべり方が変わったと
思ったら 様が抜けて格下げかよ…っと
思ったレイナですが

言い返そうにも
あまりにも 佐藤さんの威圧感が
半端ないので
返す言葉に戸惑った

《で…あなたは この現状を
どのように思いますか?》

アビーが率直に聞いた

《わたしは以前も この状態を経験
している…しかし 今回は 元凶の
真っ只中にいるので
下手な手出しは命取りになるな…》

何よ…今度は 命のやり取りの話なの?
レイナには関係無いし…
勘弁して欲しいな…

そう思ったレイナは
ネコになり小さくなった体を
更に小さくしてアビーの懐に潜り込んだ

すると 佐藤さんは立ち上がり
アビーの元に近寄り
そっと両手を広げ ネコを抱かせろ…
っと指図した

《嫌だよ!私は行かないよ!
おん…なんとかなんて親戚はいないし
元々 佐藤さんとは 気が合わないし!!》

レイナは更にアビーの懐深く潜り込んだ

《お嬢…あんたじゃ無いよ…
そっちのチビちゃんに用が有るのさ》

そう言って 仕切り直し 両手を広げた

怯えてはいるものの
チェリーは 佐藤さんが大好きなので
差し出された手に
何の戸惑いもなく飛び移りました

《全ては この子に 有るのですよ》

そう言って佐藤さんは
チェリーを高々と掲げ チェリーの目を
見つめた