こんにちは。田中です。
めっきり寒くなってきましたが、晴れの国岡山は
今日もいい天気です![]()
今回のテーマはオーストラリアの教育事情です。
と言っても、南オーストラリア州の外国語教育
限定ですが・・・。しかも10年以上前。
「なう」ではないですがご勘弁を。
さて、オーストラリアにはLOTE政策(Language
other than English)なるものがあり、生徒は
全員英語以外の言語を何か学ばなければなりません。
どの言語を学ばせるのかは学校裁量で決めます。
やはりドイツ語やフランス語が多いですが、
「積極的に学びましょう」という言語がいくつか
あり、その中に日本語が含まれています。
私の勤務した南オーストラリアでは、日本語を
必修にしている学校が多く、私は本務校の
Seaton HSでYear8~10は全員、Year11,12は
選択科目で日本語を選択した生徒に教えていました。
しばらくは本務校のみでしたが、赴任して3カ月も
経たないうちに近くの小学校から要請があり、
私の知らないところで話が決まり、急に授業の
持ち時間が増えました。
何でもアリ、No worries!の文化に最初は戸惑い
ましたが、1年もしないうちにすっかり馴染み切り、
むしろNo worriesではない世界が息苦しくなる
くらいでした。
(現在の私は非常に息苦しい中で暮らしています・・・)
話がそれてしまいました・・・。
本格的(?)に日本語を学習し始めるのはYear8からで、
会話では、あいさつ→自己紹介→出来事の紹介
文字は、ひらがな→カタカナ→漢字
と、ごく一般的な内容です。
発音や漢字に苦しみながらも生徒は楽しく学習して
いました。
しかし、最終学年のYear12になると、環境は一変し、
いわゆる受験モードになります。
オーストラリアには日本のセンター試験とよく似た位置づけの
最終試験があり、そのスコアで進学先が左右されます。
外国語として日本語も選択できます。
その試験内容は、レポート(たぶん800字くらいだったと思います)、
レポートの暗唱、レポートの内容に関する口頭試問です![]()
赴任当初、コーディネーターから「今年は間に合わないけど、
来年の最終試験の指導はノブに任せるからよろしくね~」的な
軽いノリで言われていたのですが、内容を聞いて頭がクラクラ
しました![]()
だって、日本だったら中2程度の英語力の生徒に高3レベルの
エッセイを書かせ、それを丸暗記させ、英語で質疑応答させる
ようなものですよ・・・。
過去のレポートを見せてもらうと、それはもう見事な出来栄え![]()
私のような立場の人間がいなくても、あらゆる人脈を駆使して
ネイティブの力を借りて書き上げたようです。
もちろん、それだけで試験で良い結果を残すことはできません。
現地の日本語教師はもちろん、受験する生徒自身の努力が
あってこそだと思いました。
それから約1年間、私とYear11の6人13脚が続きました。
レポート(ほどんとエッセイ)の内容は違えど、進行状況を
気にかけたり、お互いに励まし合わないとすぐにドロップアウト
しそうな状況でよく頑張りました。
こちらも、授業外でのレポートの添削、暗唱指導、質疑応答の
徹底的なシュミレーション、気持ちが折れかかっている生徒への
励まし等、考えられる全てのサポートをしたつもりです。
私にとって最もきつかったのは、頭の切り替えです。
午前中小学校で指導し、3つ目の教室あたりで完全に「お遊戯モード」に
なったところで、ランチタイムにはYear11の生徒と膝を突き合わせて
口頭試問の練習。
まだ頭の中には「きらきら星」が回っているのに、まじめな顔で試験管役
を演じ、時には厳しく指導もしました。
シリアスモードに変わったところで、Year8の生徒のひらがな指導。
踊り狂う「す」や「る」を得意げに書いて見せる生徒に対して
「すっごーい![]()
」
と、こんな感じの毎日でした。
その後Year12になった彼らは無事に最終試験を良いスコアで
切り抜け、希望の大学に進んでいきました。
卒業後、何度かメールをくれ、当時のことを懐かしく振り返って
くれる生徒が何人もいました![]()
ありがたいことです。
ただ、どのメールもALL ENGLISHでしたが・・・![]()
![]()
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