クイズの答え
日本の「安納芋」より甘くておいしい焼き芋は、5元札を出せばおつりがもらえます。1元=15円で計算しても、100円もしないんですよね~。その上、「安納芋」顔負けの甘さととろ~り感ですから、やみつきになります。あれだけ中国産品が入ってきているのに、なぜ日本で売らないのか、すご~く不思議です。
先日テレビでさるデパ地下に目の飛び出るほど高い焼き芋屋さんができた、というニュースをやっていましたが、どっちがおいしいか、今度比べてみたいと思います。
油っぽい料理の多い中国料理の中で、脂っ気のない食べ物として重宝しておりました。
漢詩・漢文
さて、今回のお題は、中国の本屋さんであります。
「李下不正冠」が通じない、という話をしましたが、子供向けになぞり書きをしておそらく覚えさせるための『唐詩100首』といった類の本は、ちょっとしたスーパーや市場(いちば)でよくお目にかかりました。でも、簡体字で書いてあると、格調高く、という感じが何となくしないのは、日本では漢文といえば旧字体だからでしょうか。
「あなたの名前の漢字を、日本人にわかりやすく説明してください。」という宿題を出したとき、「左は木で右は土です」という説明をした学生に、あなたの国にはこういう詩人がいるでしょうと言いながら「杜甫」と書いて、「中国語の発音は不勉強で知りませんが、日本語では「とほ」と言います。「詩人の杜甫」の「杜」と言えば、日本人はわかります。」とコメントしたところ、「杜甫」以外に三国志の登場人物がずいぶん出てきました。こういう部分では「一衣帯水(中国の人がよく使うことばです)」なんですよね。
某地方都市の本屋さん
文字の歴史の伝統が長い国だけあって、地方都市でも大きな本屋さんがたくさんありました。アメリカ中西部の地方都市やドイツも意外に本屋が多いところだと思いましたが、そこと同じように本屋さんが多いなと思いました。
私が住んでいた招待所(改革開放前に建てられたこじんまりしたところです。)から徒歩数分のところに「同仁書店」という大きな本屋さんがありました。「同仁」というと、薬局を思い浮かべるかたもいらっしゃるかもしれませんが、「薬局」もありますし、「書店」もありました。10年前はちょっとしたスーパーだったのが、「同仁書店」になっていました。
万引き防止のため、入り口でかばんを預かります。それから、やはり万引き防止のためのゲート(精算せずに出るとピーとなる仕組み)があり、それをくぐると、古典(「金瓶梅」や「紅楼夢」が目立ったというか、目に入ったのかも(*⌒∇⌒*))、毛沢東全集などの全集物に始まり、歴史、ビジネス書、試験対策本、学習参考書、ガイドブック、文学、芸術などの売り場がありました。
文学では、村上春樹の「1Q84」の翻訳本が平積みになっていたのが印象的でした。現代日本文学に関する講演を聴かなければならないことがあり、日本語による講演を期待していったら、中国語による講演で、私はPowerPointのスライドしか理解できなかったのですが、ひと昔前だと現代文学といえば大江健三郎に安部公房、という感じでしたが、現在はそれが村上春樹、吉本ばななに代わったのかなという印象を持ちました。
ビジネス書が多いのもびっくりです。子供のころ、夜ラジオのダイヤルを回すと「日本帝国主義は…」ということばが聞こえてきた経験を持つ世代の者にとっては、「共産主義」と「ビジネス」がどうも頭の中で結びつきません。
立ち読み、というか座り読みしている人もかなり多く、どかっと座って三国志を堪能している人(若い人も!)を何人も見かけました。
日本語のコーナー
さて、語学教材売り場で、幅をきかせているのは、もちろん英語です。中学生向けでも「牛津大学」(日本語に直すと何という大学でしょうか。答えは一番下にあります。)という文字が躍り、ありとあらゆる英語の本や参考書が売られていました。日本語なんて隅に追いやられているんだろうなあと思っていたたら、豈図らんや、その本屋さんでは意外と広く(棚3つ分ぐらい)売り場が確保されていました。『みんなの日本語』『新にほんごの基礎』『初級日本語』などおなじみの本が並んでいました。それから、中国で作られた日本語教科書『総合日語』や日本語能力試験の対策本が並んでいました。
10年前、お目にかからなかったのが、韓国語の教科書と外国人のための中国語の教科書でした。韓国語と中国語合わせた売り場が日本語と同じぐらいの広さでした。
私の本務校では、非漢字圏の学生が多いので、中国語教育で漢字をどのように教育するのか、興味津々です。ウチでは、漢数字、一、二、三から教え、日、白、百と教えていくのですが、中国語では非漢字圏の学習者にどのような工夫をして、漢字アレルギーを起こさないようにして、教えているのか、知りたいと思ったのですが、某地方都市の同仁書店の売り場では、見つけられませんでした。
ガイドブックのコーナー
ガイドブックもおもしろかったです。思わず東京案内の本を買ってしまいました。「携帯電話で話すときは、小さい声で話すように」という注意書きが目を引きました。そのほか、日本人もよく行くアメリカ、ヨーロッパのガイドブックが中国でも充実していました。10年前は考えられなかった本屋さんの光景です。
古典籍の充実した本屋さん
「同仁書店」は中華書局から発行されている古典籍は見当たりませんでしたが、そこから徒歩15分ぐらいの「学人書店」には中華書局の本も並んでいました。ここは3階建ての本屋さんで、アート系にも力を入れた品揃えなのですが、本を手に取りにくい並べ方をしているので、閑散としていました。
さて、本日の写真は「ここはどこでしょう?」というクイズで締めくくりたいと思います。写真の下に別のクイズもあります。
Q5-1ここはどこでしょうか。私が住んでいた都市にあります。
Q5-2日本で買うと\2,300の『初級日本語』(凡人社刊)という日本語教科書は、中国で買うといくらでしょうか。
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牛津大学はUniversity of Oxfordのことです。