今日はまじめにUNISの取り組みの紹介をしたいと思います。アメリカにあるインターナショナルスクールらしく、UNISのでは生徒がプレゼンテーションをする場面がたくさんあります。


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サイエンスフェアの様子 このチームはボールの跳ね方について調べたようです



 これはサイエンスフェアの写真ですが、生徒は小学校の1年生くらいから、例えば理科的な現象に対しても、予想や仮説を立て、実験してそれを検証し、結果をわかりやすく発表するというステップを踏むことを要求されていきます。


 UNISに派遣された先輩であり、現在の勤務校で一緒に働いているK先生がUNISで働いていたときには、ちょうど娘さんがUNISの小学校1年生で、彼女の宿題に「水に浮く物と浮かない物について、浮くと思う物と浮かないと思う物を5つずつあげ、そのあとで実際に水に浮かべてみる実験をし、その結果について自分の考えを書きなさい。」という宿題が出たそうで、6歳7歳の子供にそこまで要求するのかと、私はその話にとても感心したことを覚えています。



 このサイエンスフェアでも生徒を3、4人のグループに分け、彼らに研究テーマを決めさせて、仮説、実験、検証、発表という「サイエンス」の基本と言うべきステップを踏んで学習する仕組みにしています。

このサイエンスフェアの日は、体育館を使い、グループごとに展示ブースを設けて、半日かけて保護者や先生方に見てもらい、ブースを訪れた人たちに自分たちの研究成果を「語る」という発表形式を取っています。どの子も生き生きと「私たちはこういうテーマで実験しました。」「実際にやって見せるので見て下さい」と、うろうろしている見学者を捕まえて話し始めます。さらに発表する子供達は、この日はスーツを着ている子供もいて、フォーマルな感じを持たせているところもいいなぁと思いました。


日本でも総合学習などの取り組みが定着し、自分でテーマを決めて研究することが当たり前のように行われてきていますが、私が中学で働いていた頃は、やはり1クラス40人のそれぞれの研究テーマを一人の教員で面倒を見るのは限界があり、完成度(又は達成度)が高い生徒と、ほとんど何もしない(またはできない)で終わってしまう生徒との差が大きく、まだまだ課題は多いように思っていました。最近の中学校では総合学習どんな取り組みがあるんでしょうね?

今私が勤務している学校の国際学科でも総合学習で個人の研究テーマを掲げ、2年間(実質は1年半ほど)かけて論文とプレゼンテーションを作成し発表する形を取っており、生徒は大変な思いをして課題をやり、途中では「先生、忙しすぎるーよ」と不満を漏らすこともありますが、最後は大きな成果を残し、また卒業後も「あれで力がついたわー」といっている生徒も数多くいます。

しかし生徒の研究の指導体制にはかなり教員側も人数を割いており、「どういうプロセスで研究していくか」とか「行き詰まった時にどうすればいいか」などのアドバイスをみんながしっかり受けられるようになっていると思っています。また高校生では自分のテーマに向けて本やインターネットなどでどのように知識を蓄えていけばよいかが、自分で分かるので、そこはありがたいなと思います。

いろいろ思うままに書きましたが、思い返せば、UNISの生徒はみんなお行儀がよいか

といえばそんなことはなく、授業で生徒のコントロールには私もずいぶん苦労しましたし、今の先生方もそうしていると思います。ただ、UNISの生徒達は興味を持つととことんやってくれたので、こちらがいかにして生徒の興味を持続させられる仕掛けを作れるかが勝負だったように思います。また生徒指導はこちらより厳しく、中学でもイエローカードが出ると、食堂のお掃除や校長訓戒がしょっちゅうありました。

それぞれの教育の良さや課題を考えると興味がつきませんね。

今日はこの辺でおわりにしましょう。