海外研修の企画について 昨日の続きです


3 卒業生に引率を依頼する   英語科の教員の負担を減らす

学校によっては、国際教育は英語科の教員が中心となって運営するんだ、という方針のところがあります。一方で、国際教育を推進すると英語科の教員だけに負担がかかるので英語科の教員が消極的になっているところもあります。いずれの場合も、全ての教科の先生に引率をお願いできる状況をつくることが、学校全体で国際教育に取り組むためのより良い方法となります。この課題を解決するために、私が現在の四條畷高校で考えついた必殺技が、英語が堪能な卒業生を引率者に加えることです(2名分の教員付添旅費を確保していることが前提です)。幸いなことに、四條畷高校の卒業生のうちの何人かは必ず外国語学部に進学しています。旅費全額を学校の負担として彼らに依頼することで、英会話の得意不得意にかかわらず全ての先生に引率をお願いできる状況をつくれます。。昨年度立ち上げた四條畷高校の第一期オーストラリア研修の引率者は、家庭科の教諭と大阪大学外国語学部4回生の卒業生でした。そして来年からは、在学中にこの研修を経験した生徒が大学生になって、そのうちの一人が協力してくれることになっています。

 

ALTと卒業生の教員)

 

4 旅行業者さんは担当者で決める

 

  旅行業者さんのうちの何社かは、「このような海外研修のプランがある」と言って、英語圏への語学研修パックを紹介しに毎年のように学校へやってきます。21.3万円が参加費用であった四條畷高校の第一期オーストラリア研修と同等の内容だと、大体35万円くらいの値段がついています。しかし旅行業者さんが勧めるものは、必ずしも研修内容がよくありません、また、ホストファミリーはお金で募集していることがほとんどのため当たり外れが起こりがちです。旅行業者さんが豊かな教育内容を構築すること自体に無理があると感じることもしばしばです。

  一方で、私のように、安いツアーを自分で組んだりすると、担当者によっては露骨にいやな顔をする場合があります。手間がかかるうえ儲けが少ないからだと思います。しかし中には、このような方法で組み上げた海外研修に、面白さと将来性を感じて、徹底的に協力しようとする担当者もいるのです。

  旅行社は、その会社の知名度や規模で決めるのではなく、学校担当者のセンスのよしあしで決めることに私はしています。センスのいい担当者は本質を理解して、おのずと費用の安い見積もりを正確に積算してもってくるものです。ひとたび契約をした旅行社の担当者さんは私たちのチームの一員です。生徒たちにとっていい研修を一緒に作り上げようという気概をもった人にお願いしたいのです。

 

(ゴールドコーストに支店のある旅行業者さんに依頼しました)