月曜になってなんだかかゆい。
腫れている。
もしやと思ったら、
「陽性です。」
説明の紙を渡される。
紳士が咳き込んで
排気ガスのような煙をだしている、
なんだか蛭子よしかず氏の漫画風の挿し絵が
いっそう恐怖心をそそる。
「あなたは感染している。
レントゲンを受けろ」
レントゲンをとる場所の
電話番号をもらう。
早速電話をかける。
受付の声はよぼよぼで
「予約はいっぱいです。
9月28日にどうぞ。」
「冗談ではない。
私はエクスチェンジ・ティーチャーで、
明日も教壇に立たなければ
大変な国際問題になるぞ。」
「レントゲンをとる
人はたくさんいるのです。」
「わかった。ありがとう。」
スクールディストリクトに報告する。
「落ち着いて、
あなたは明日教壇に立てない。
いいか、あなたの医療保険は9月からだから、
特別に今頼んでなんとかしてあげる」
教育長補佐が顔をきかせて電話をかける。
「明日は休みなさい。
●●病院の□□先生に会って、
レントゲンをとってきなさい。」
授業を代用教員にたのんで、
一日かかってレントゲン撮影、
結果は陰性。
「陰性に出ても、
あなたの身体に結核菌は入り込んでいる。
薬をあげるから、毎日必ず飲みなさい。
これを少なくとも半年続けなければいけません。
さあ、一ヶ月後にまたお話をしましょう。」
27ドルはらって
冗談のようなでっかい薬瓶をもらって帰る。
これについての正解は．．．．
『アメリカで小児科にかかるとき』
ジェトロツベルクリン反応検査（T.B.Skin Test）とＢ．Ｃ．Ｇ．
アメリカでは、
ティ・ビ・スキン・テストと呼ばれ、
子供が結核菌に感染しているかどうかを
検査するものです。
アメリカでは
日本のように学校では行いません。
必要なときは
子供の主治医に相談して下さい。
ツベルクリン反応検査の接種後
４８時間後に結果を調べます。
医師にもよりますが、
結果は自分で調べ、腫れていなければ、
医師からわたされた葉書の
”No Reaction”（陰性）の項に印をつけ、
医師に郵送するか、もって行きます。
陽性だと思われるときは医師に電話し、
指示を受けます。
アメリカでは普通ＢＣＧは接種しません。
日本でＢＣＧを受けて陽性になっている場合は、
小児科にＢＣＧ接種で陽転したことを告げて下さい。
一般には、ＢＣＧで陽転した子供には
ツベルクリン反応検査をしませんが、
子供が結核に感染している疑いのあるときは
ツベルクリン反応検査をします。
『地球の暮らし方』ダイヤモンド社
ＢＣＧ陽性
アメリカではＢＣＧを行わないので、
ツベルクリン反応が陽性だと
結核だと疑われることが多い。
ＢＣＧによる陽性であることが
わかっている場合は、
その旨を英文で説明したものを用意しておくと
そのときになってあわてないですむ。
『アメリカで困らないための本（健康・医療編）』
ジャパンタイムス
予防接種
気をつけていただきたいのは
ツベルクリン反応です。
日本ではＢＣＧ（結核予防ワクチン）が
義務づけられていないため、陰性が普通です。
ですから
陽転していることを家庭医に告げておかないと、
結核菌の保菌者と診断されて、
レントゲン撮影などの精密検査を
受けさせられてしまいます。
とほほほ。
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