今日は夫とFODでドラマ【コードブルー】を観ました。

【グッドドクター】や【コウノトリ】と違いサラッとテンポよく話が進んで、俳優さんも有名な方ばかりで面白いです。

そして、認知症のお婆ちゃんが出る回がありました。



転倒して救急搬送された主人公のお婆ちゃんなのですが、久しぶりに会うと

「どちら様ですか?」と言われ認識してもらえません。



他人事じゃないので集中して観ましたが、認識してもらえない側に感情移入すると辛いですね。

まだ心通じ合えていた頃にもっと話したり出かけたり、同じ時間を過ごせばよかったと後悔するだろうなと想像しました。



私が二十歳の頃、母方の祖父が認知症で老人ホームに入居していました。

お見舞いに行くと、気難しくて無口だった祖父がとても喜んでくれて嬉しかったことを覚えています。

祖父は優しくこう問いかけてきました。

「学校は楽しいか?」



二十歳だったので一瞬驚きましたが

「うん、楽しいよ」と答えました。

認知症になると、新しい記憶は弱いけど古い記憶は残ると読んだことがあったからです。

祖父の中では目の前の私が数年前の学生のままなのだと思いました。



ドラマのワンシーンを見て自分の祖父の記憶がよみがえりましたが、あのときは若い状態で認識してもらえて嬉しかったことしか覚えていません。

あの時祖父が

「どちら様ですか?」と言っていたらたぶん、沢山時間があったのになぜ同じ時間を過ごす努力をしなかったのか後悔したでしょう。



三年前に義母が亡くなった時、今日書いたようになぜもっと同じ時間を過ごす努力をしなかったんだろうと後悔しました。



義母が退院したら…

私の体調が良くなったら…

暖かくなったら…

涼しくなったら…



私たちには僅かな時間しか残されていなかったのに、まるで無限に時間があるかのように錯覚して先延ばしにして、義母と過ごす時間を怠けて作らなかったのです。

その時の気持ちを思い出し、遠方で暮らす両親に電話しようと思いました。



ドラマ【コードブルー】は、ジメジメしていないのにさまざまなエピソードから家族を考えさせられる良いドラマだと思います。

やりたいことはできる時にやり、会いたい人には会える時に会っておきたいですね。

そして、家族が認識できなくなる悲しい認知症という病気が、いつか治る日が来ることを祈ります。









パンダぱんだままリボン