先月末まで、自分で考えたキッチンリハビリをしていました。

検索すると、作業療法の一環として少しずつ認められてきた『料理療法』に近い内容です。

手先と脳を使うことによって脳に刺激を与え活性化することを目的とした認知運動療法です。

献立を考え、座ったままテーブルで食材を切り、テーブルにある電磁調理器で焼いたり炒めたりして簡単な料理をしていました。

体が動かしにくいので、はじめにスロークッカー や電磁調理器を買い揃え、UD包丁やキッチンバサミ、スライサー、圧力鍋、カット野菜などを使っていました。

久しぶりに料理した最初のメニューはシチューです。

スロークッカー に水と材料を入れ煮込むだけで簡単に出来ましたが、殆ど横になって過ごしていた自分にも料理が再びできたことがとても嬉しかったです。

そこから始めて、無理をしながら三時間くらい時間を掛けて料理をし続けて三ヶ月経った頃には、肉じゃがや南蛮漬けなど、普通のメニューも作れるようになっていました。

そして何より、自分で作る料理は添加物の心配もなく、口に合うので美味しいんですよね。

今月からベタニスの副作用なのか頭痛が酷くて起きていられなくなりキッチンリハビリは中止しています。

そんな症状のない認知症の方にはキッチンリハビリをお勧めします。

少しずつ身体の機能が蘇り、脳が活性化され、家族に美味しいと喜ばれ、料理ができあがる達成感が自己肯定感を高め心身に良い影響を与えます。

注意点は、あくまでもリハビリなので毎日やらなければならないことにしないことだと思います。

ねばとべきで縛りつけると、できない時の無力感から自己肯定感が低くなり、せっかくのリハビリが台無しになる可能性があります。

また、一番大変なのは盛り付けと鍋を出したり洗ったりする力仕事でした。


〈キッチンリハビリ最初のシチュー〉