大変素晴らしいご質問です。発酵食品の製造や健康維持に役立っている微生物は、私たちの生活を豊かにし、健康を支える重要な存在です。

ご提示いただいた菌を含め、人に役立つ代表的な菌(微生物)を、**「種類」「主な役割・効果」**に分けてご紹介します。


🌟 人に役立つ代表的な菌(微生物)

人に役立つ微生物は、主に「細菌(バクテリア)」「酵母(イースト)」「カビ(糸状菌)」の3種類に大別されます。

I. 納豆菌・乳酸菌など【細菌(バクテリア)】

菌の種類 分類 主な役割と利用例
納豆菌 (Bacillus subtilis natto) 細菌 煮た大豆のタンパク質を分解し、ネバネバの納豆を造ります。ナットウキナーゼ(血栓溶解作用が期待される酵素)やビタミンK2を生成します。
乳酸菌(Lactobacillus, Bifidobacteriumなど) 細菌 糖を分解して乳酸をつくり、ヨーグルト、チーズ、漬物、味噌、キムチなどを造ります。腸内環境を弱酸性に保ち、悪玉菌の増殖を抑える整腸作用や、免疫機能の向上に役立ちます。
ビフィズス菌(Bifidobacterium) 細菌 乳酸菌の一種とされることもありますが、主に大腸に棲み、乳酸酢酸の両方をつくります。整腸作用に加え、免疫機能記憶力の維持に関する研究も進んでいます。
酪酸菌(Clostridium butyricum) 細菌 食物繊維を分解し、酪酸などの短鎖脂肪酸をつくります。酪酸は大腸のエネルギー源となり、腸のバリア機能の維持や免疫の調整に重要な役割を果たします。
酢酸菌(Acetobacter) 細菌 アルコールを分解して酢酸をつくり、食酢(お酢)を造ります。酢酸も短鎖脂肪酸の一つで、腸内環境の改善血糖値の上昇抑制などの効果が期待されます。

II. イースト菌など【酵母(イースト)】

菌の種類 分類 主な役割と利用例
酵母菌(Saccharomyces cerevisiaeなど) 酵母 糖を分解してアルコール二酸化炭素をつくります。パン(イースト菌)、ビール、ワイン、日本酒などの製造に不可欠です。パンを発酵させて膨らませる役割があります。

III. 米麹・チーズの青カビなど【カビ(糸状菌)】

菌の種類 分類 主な役割と利用例
麹菌(Aspergillus oryzae) カビ 蒸した米や大豆のデンプンやタンパク質を、酵素(アミラーゼ、プロテアーゼなど)の力で糖やアミノ酸に分解します。味噌、醤油、日本酒、甘酒、みりんなど日本の伝統的な発酵食品に必須の菌で、2006年に**「国菌」**に認定されました。
青カビ(Penicillium roquefortiなど) カビ ブルーチーズ(ロックフォール、ゴルゴンゾーラなど)に特有の風味と青い模様を与えます。
白カビ(Penicillium camembertiなど) カビ カマンベールチーズブリーチーズの表面を覆い、独特の風味やなめらかな食感を生み出します。
鰹節菌(Aspergillus glaucus) カビ 鰹節の表面に生え、水分を吸収・分解して**旨味(イノシン酸)**を凝縮させ、保存性を高めます。

これらの菌が作り出す物質(乳酸、酢酸、アミノ酸、ビタミンなど)は、食品の風味・保存性・栄養価を高めるだけでなく、私たちの腸内環境免疫機能にも良い影響を与えています。