天皇について、思うところ知っているところを述べる。

ついては、まず、筆者の立ち位置を明らかにしておく。

以下に述べる事は、実に不敬である。
怒りを覚える方も少なくないと思う。
が、筆者の天皇制に対する考えを正直に述べる。


筆者は、個人の才能を、両親から受け継ぐ全ての物と判断している。

単純に遺伝子によって受け継ぐ才能、容姿・スタイルのような物、
また、学習や訓練によって開花する学術的才能・文化的才能・運動に対する才能、
これらを個人の才能とする事に異論のあるものは少ないだろう。

しかし、筆者は、これらに加えて、
両親の財産や地位等も、個人の才能と思っている。

遺伝子でも、教育でも、財産でも、親からもらった物に違いは無かろう、と思うのだ。

これらは、遺伝子以外、親が頑張って手に入れて、子供に残すものだ。
それを子供が受け継ぐのに、何の遠慮も要らないと、そう思う。

だが、天皇は血筋によってのみ受け継がれる。
親がどんなに頑張っても血筋を手に入れる事は出来ない。
子供に残してやることが出来ない。
筆者はこれを肯定する事がどうしても出来ない。

つまり、筆者は個人的には、天皇制に反対である。

しかし、天皇制を肯定する。

訳の分からないことを言って恐縮だが、
ただ一点、天皇があまりに多くの人に愛されているが故に、
天皇制を肯定する。

天皇のためならば、文字通り命をも懸けることの出来る人が、
日本にはたくさんいる。

別に、多数決で過半数などと言うつもりは無い。
数百万、数千万の人が大変強い思いを天皇に寄せているのだ。

信条に合わないからといって、
これ程の「思い」を軽んじるつもりは無い。

時代が移り変わり、万一、日本人のほとんどが天皇を敬愛する気持ちを失ったならば、
そのときが天皇制の終わりの時であろうと思う。

少し複雑だが、これが筆者の天皇制に対する立ち位置だ。


さて、天皇の血筋について述べる。

天皇は過去二千数百年の間、血筋のみによって受け継がれてきた。
時代によって多少の変化はあるが、一度も破られたことの無いルールがある。

男系である。

男系とは何か、解説を試みる。

天皇の子が単純に天皇を継ぐのではないのだ。

天皇になるためには、父・父方の祖父・父方の祖父方の曽祖父・・・
つまり、父・父の父・父の父の父・・・
と、父方のみの血筋をたどって天皇の血を引いている事が必要であり、
これが男系天皇である。

過去、女性が天皇になった事は何度かある。
時代にもよるが、父方のみをたどって、天皇の血を引いていれば、
女性も天皇になれたのだ。
(現在は、皇室典範により、男系男子が天皇を継ぐ、と定められている)

しかしながら、これらの女性天皇の子が天皇を継げるとは限らない。
自分が天皇であるかどうかにかかわらず、その子の父方のみの血筋が問題となるのだ。

繰り返すが、これは過去、二千数百年の間、一度も破られたことの無いルールであり、

すなわち、これが、男系が、天皇の条件なのだ。

良い悪いではなく、過去二千数百年続いてきた現実だ。

そんなルールは変えればいいと、軽く考える人もいるが、
この一度も破られたことの無いルールから外れて天皇に即位した場合、
それは、本当に天皇なのだろうか。

天皇と思えない人が非常に多く存在するのは間違いないだろう。
それまでと同様に敬愛する事が出来ない人が多く存在するのは間違いないだろう。

もちろん、天皇の血を引いてさえいれば、女系でも男系でもかまわない人も多いだろう。

しかし、一度も破られたことの無いルールなのだから、
それが天皇の条件だと考えても無理は無い。
この条件から外れれば、それは彼らにとって、もはや天皇ではない。


宮家と言うのは、そもそも、天皇の子が女子のみであった時のため、
男系の存続のためにある。

女性宮家と言うのは、当然、男系男子の数が少ないことから、
天皇の存続を危惧して提唱されたものだ。
「女系天皇とは切り離して議論」、等というのは実に馬鹿馬鹿しい。

そして、実際には、男系の血筋は多く残っている。

戦後、GHQにより、多くの宮家が皇籍を剥奪されたが、
そこには多くの男系男子がいるのだ。

これらの旧宮家の皇籍を回復しさえすれば、
天皇制の存続には何の問題もないと思うのだが。


最初に述べたように、多くの人に愛されているが故に、
天皇制は存続すべきなのだ。

その愛情を損なうような事をしては、
天皇制を存続する意味が無くなるだろう。