覆い隠すから闇になる。

 人は誰しも、心の中に「好ましくないもの」を隠し持っている。倫理に反する願望、苦痛を伴う感情、消してしまいたい記憶。それら自体が闇なのではない。それを覆い隠すから闇になるのだ。

 闇に葬り去ろうとせず、白日の下にさらしてしまえば、「好ましくないもの」は、光の下でその正体を明かすだろう。闇がなければ恐れる必要はない。人は闇を恐れているのではなく、自ら作り出した闇が明かされることを恐れているのだ。