公園には噴水があって、その近くでモデル撮影会をやっていた。若くて奇麗な女性が、ピンクのスーツ姿で、噴水の脇に立っている。それをレンズで狙っているのは、いずれも中高年のおじさんたちだった。
カメラマンとモデルの間には噴水の水を受ける浅い池があり、少なくとも10m以上の距離はあったと思う。そのためか、やたらとデカい望遠レンズを付けている人もいた。何十メートルも先の小鳥を撮るわけでもなかろうに・・・と思いながら見ていた。周りは散歩中の老人や子供連れの主婦が多く、モデルとカメラマンが作っている空間は、完全に周りの風景から浮いていた。
モデルに集中している中高年諸氏の脇を通り過ぎ、鯉が放されている池のほとりに出た。少し大きめの岩の上に座って、キャラメルコー○を食べ始めた。池の水は濁っていて、底が全く見えない。
鯉は、水面からほんの2、30cm下を泳いでいたが、水が濁っているためにほとんど形がわからない状態だった。岸に近づけば、餌を求めて寄ってくるかと思ったが、一向に集まってこない。「釣りはしないでください」という立て看板があるにもかかわらず、釣りをしている人がいるので、案外スレているのかもしれないと思った。看板はあちこちに立っていたが、釣りをしている人もあちこちにいた。特定の字が読めない人はどこにでも居るものだ。
水面に落ちたツツジの花を餌と間違えて食べに来る鯉がいたので、キャラ○ルコーンを一つ放ってみた。しばらくは何も起きなかったが、やはり目ざとい鯉がいて、あっという間に黄色い芋虫状の菓子を吸い込んだ。それを皮切りに、次々と鯉が集まってきたので、キャラメ○コーンはどんどん減っていった。
やがて、池の中央にある島の向こうから、鴨が3羽、列をなしてやってきた。首から上は光沢のある緑色だ。彼らは小さな目を期待に輝かせながら、餌の持ち主を取り囲んだ。一番近くにいた鴨に、キャ○メルコーンを一つ投げたのだが、うまく食べられなかった。他の鴨も同じように食べられない。いつもはパンなどの柔らかいものを貰っているのだろう。固い餌は食べ慣れていないようだ。水の中でパクパクしてふやかそうとするが、すぐにはふやけないので簡単にあきらめてしまう。少し小さめに砕いたものをやってみたが、結果は同じ。もっと長くふやかせば食べられるだろうに。あきらめられたキャラメル○ーンはみんな鯉に飲み込まれていった。
じれったそうな顔をしている鴨の三兄弟のうちの1羽が、妙な形に首をかしげているのに気がついた。しかも、見ているうちにどんどん首を曲げていく。とうとう、顔が水面と平行になるくらいに首をかしげた。その妙なしぐさに驚いてまじまじと見ていたが、その時上空にヘリコプターの羽音が聞こえているのに気がついた。彼はヘリコプターの姿を片方の目で追っていたのだ。
そのうち、餌が食べられないと知って、鴨たちはその場を離れようとしていたが、それに向かってなおもキoラメルコーンを放り投げた。すると、何回かチャレンジしているうちにコツをつかんだのか、前よりも長い時間パクパクして、1羽の鴨が食べることに成功した。しかし、彼だけが2、3コ食べて、他の者は結局一つも食べずに去っていった。
その池には亀もたくさんいた。しかし亀は用心深く、近寄っては来なかった。近寄ってきたとしても、亀にキャラメルコーンが食べられるかどうかはわからない。鯉が餌を貰っているのを見て、鳩や雀も近寄って来た。その頃にはもうキャラメルコーンはほとんどなくなっていて、ピーナッツが袋の底に残っていた。鳩と雀には、キャラメルコーンのカスと、ピーナッツをプレゼントした。
鯉と、鴨と、鳩と雀に餌をやっているあいだ中、1羽の大きなサギが、島の一隅でじっとたたずんでいた。彼だけは、餌をめぐる騒ぎとは無縁の世界にいるようだった。
カメラマンとモデルの間には噴水の水を受ける浅い池があり、少なくとも10m以上の距離はあったと思う。そのためか、やたらとデカい望遠レンズを付けている人もいた。何十メートルも先の小鳥を撮るわけでもなかろうに・・・と思いながら見ていた。周りは散歩中の老人や子供連れの主婦が多く、モデルとカメラマンが作っている空間は、完全に周りの風景から浮いていた。
モデルに集中している中高年諸氏の脇を通り過ぎ、鯉が放されている池のほとりに出た。少し大きめの岩の上に座って、キャラメルコー○を食べ始めた。池の水は濁っていて、底が全く見えない。
鯉は、水面からほんの2、30cm下を泳いでいたが、水が濁っているためにほとんど形がわからない状態だった。岸に近づけば、餌を求めて寄ってくるかと思ったが、一向に集まってこない。「釣りはしないでください」という立て看板があるにもかかわらず、釣りをしている人がいるので、案外スレているのかもしれないと思った。看板はあちこちに立っていたが、釣りをしている人もあちこちにいた。特定の字が読めない人はどこにでも居るものだ。
水面に落ちたツツジの花を餌と間違えて食べに来る鯉がいたので、キャラ○ルコーンを一つ放ってみた。しばらくは何も起きなかったが、やはり目ざとい鯉がいて、あっという間に黄色い芋虫状の菓子を吸い込んだ。それを皮切りに、次々と鯉が集まってきたので、キャラメ○コーンはどんどん減っていった。
やがて、池の中央にある島の向こうから、鴨が3羽、列をなしてやってきた。首から上は光沢のある緑色だ。彼らは小さな目を期待に輝かせながら、餌の持ち主を取り囲んだ。一番近くにいた鴨に、キャ○メルコーンを一つ投げたのだが、うまく食べられなかった。他の鴨も同じように食べられない。いつもはパンなどの柔らかいものを貰っているのだろう。固い餌は食べ慣れていないようだ。水の中でパクパクしてふやかそうとするが、すぐにはふやけないので簡単にあきらめてしまう。少し小さめに砕いたものをやってみたが、結果は同じ。もっと長くふやかせば食べられるだろうに。あきらめられたキャラメル○ーンはみんな鯉に飲み込まれていった。
じれったそうな顔をしている鴨の三兄弟のうちの1羽が、妙な形に首をかしげているのに気がついた。しかも、見ているうちにどんどん首を曲げていく。とうとう、顔が水面と平行になるくらいに首をかしげた。その妙なしぐさに驚いてまじまじと見ていたが、その時上空にヘリコプターの羽音が聞こえているのに気がついた。彼はヘリコプターの姿を片方の目で追っていたのだ。
そのうち、餌が食べられないと知って、鴨たちはその場を離れようとしていたが、それに向かってなおもキoラメルコーンを放り投げた。すると、何回かチャレンジしているうちにコツをつかんだのか、前よりも長い時間パクパクして、1羽の鴨が食べることに成功した。しかし、彼だけが2、3コ食べて、他の者は結局一つも食べずに去っていった。
その池には亀もたくさんいた。しかし亀は用心深く、近寄っては来なかった。近寄ってきたとしても、亀にキャラメルコーンが食べられるかどうかはわからない。鯉が餌を貰っているのを見て、鳩や雀も近寄って来た。その頃にはもうキャラメルコーンはほとんどなくなっていて、ピーナッツが袋の底に残っていた。鳩と雀には、キャラメルコーンのカスと、ピーナッツをプレゼントした。
鯉と、鴨と、鳩と雀に餌をやっているあいだ中、1羽の大きなサギが、島の一隅でじっとたたずんでいた。彼だけは、餌をめぐる騒ぎとは無縁の世界にいるようだった。