★不眠症のいろいろ


不眠で悩んでいる人の中には、さまざまな安眠の方法を試し、
それでも全然眠れなくて困っているという人も多いと思います。
眠れない不安から、自分は重い睡眠障害なのだと落ち込んで
しまっていないでしょうか。そう決め付ける前に一度、自分が
本当に眠っていないのかを考えてみましょう。

例えば、この一週間の睡眠状況を振り返ってみて下さい。
それぞれの日は次のどこに当てはまるでしょうか。

・全く眠れなかった日
・少ししか眠れなかった日
・普通に眠れた日


そしてさらに各日ごとに次の点についてチェックしてみましょう。

・夜、床についたのは何時ごろ?
・眠るまでにどのくらい時間がかかった?
・夜中に何回目が覚めた?
・朝、目覚めたのは何時ごろ?
・目覚めた時の気分は?
・昼間、眠気を感じることがあった?

全く眠れなかった日、平均睡眠時間はどうでしたか?
こうして自分の睡眠を客観的に見てみると、実は意外に
眠れていることに気づくことがあります。不眠を訴える人の多くに、
自分が自覚している不眠の感覚よりも実際にはけっこう睡眠を
とっている「睡眠状態誤認」がみられます。とくに神経質で几帳面な
性格の不眠症患者は自分の睡眠を過少評価してしまう傾向にあり、
入眠までの時間は実際よりも73分長く、また、睡眠時間は169分も
短く自己評価していたことがある大学病院の研究で判ったそうです。
このように、自分が良く眠れていないと思い込んでしまうことによって、
不眠の症状が増幅されてしまうこともあります。客観的に睡眠を
とらえることで過剰な不安を取り除くことができれば、意外に
簡単に不眠の症状が改善できるかもしれません。