体臭の素
体臭とは、口臭や便臭を除いて、頭から足の先まで、
あらゆるところから発する臭いの総称で、その
発生源は3種類あります。 まずは、独特な臭いが
気になるワキガ。これは太古の昔は異性を引きつける
信号の役目を果たしていたもので、脇の下や乳輪など
に多い“アポクリン腺”という特別な汗腺から出る汗の臭いです。
2つ目は全身の皮膚にある“エクリン腺”という汗腺から、
体温調節のためなどに出る汗の臭い。いわゆる“汗臭さ”
ですが、発汗が多いと不快な体臭になります。
3つ目は、皮脂腺から出る皮脂の臭い。
皮脂は皮膚を守る働きをしていますが、
分泌が多すぎると臭いの原因になります。
これら3つの臭いの組み合わせで、いろいろな
体臭が生まれてくるのです。
体臭の改善
さまざまな臭いがまじり合った体臭を
解消するには、雑菌の繁殖を抑え、血行を
よくして、クエン酸回路を正常に働かせる
ことがポイントとなります。
そのためには、風呂の湯に醸造酢または黒酢を
入れて入浴する酢風呂が有効です。ふつうの酢なら
180リットルの湯にコップ1杯、黒酢なら
おちょこ1杯で十分です。
酢の主成分、クエン酸には殺菌作用があるうえ、
皮膚表面を酸性に保つため、雑菌の繁殖が抑えられます。
また、クエン酸の一部は汗腺から吸収されますし、
入浴によって血行がよくなり、相乗効果でクエン酸
回路を促進し、乳酸の生成を抑えるので、強烈な
アンモニア臭も解消できます。
ぬるめの湯に長くはいるのは体のためにはよいのですが、
皮膚がふやけて発汗しにくくなります。長湯をするなら、
塩大さじ1から2杯加えて浸透圧を高めると、皮膚が
ふやけるのを防げます。酢風呂を1週間もつづけると、
不快な汗の臭いが心地よい匂いに変わっていくでしょう。