透析になった時母は言った。「もう年だし血圧の薬も飲んでいるから腎臓はあげられないね。」

貰う気もないが、せめて、 薬も飲んでいるしもう年だけどなんとかならない?

ぐらい言ってほしかった。


今の病院で透析を始めたとき先生に言われた。 「小さい時扁桃腺を腫らさなかった?」

よく腫らしていた。 父も母も忙しかったので、自分で薬を飲み、アイスノンで頭を冷やし、おかゆを作っていた。 ある時熱が高く測ると40度もあったので、フーフー言いながら冷蔵庫にアイスノンを取りに行った。

母は「何オーバーなことやってんの。」  と言った。  今でも忘れない。


透析導入の入院の時夫は一生懸命頑張ってくれた。

でも男の料理だ。野菜不足で小学生の次男は便秘で苦しんでいた。

たまたま母が来たときトイレで苦しんでいたそうだ。  私が母だったら、料理を作り洗濯をし、孫の面倒を見ただろう。  母は入院している私に笑いながら報告した。1ヶ月以上入院したが、家に来たのはその時を含め2回だった。 歩いて7分の距離なのに。


母のことを書いたら、きりが無い。また機会があったら書こうと思う。

一度私の思いを書いて読んでもらおうかと思った。 が、 やめた。

こういう親子はほかにもいると思う。

自分の中で消化していくしかない。 


私は時々母に洋服を作る。

母は、こんな私の思いを知る由も無い。