去年の秋に、夫が最初に返事をしてから今まで考えがぶれる事は無かった。

だからこんなに早く具体的になってきたのだと思う。


だが当然のことながら、私は二の足を踏んだ。

透析をしていれば生きていける。

旅先で透析すれば旅行にもいける。

食事制限も、水分制限も、もう慣れた!?

何もいまさら・・・


私の心が動いたのは夫の言葉だった。

「俺が助かるんだ」

???

「俺が楽になるんだ」

しばらく理解できなかった。


そうか、病気と闘っているのは私だけじゃないんだ。毎日夫の帰るコールは今日何か買っていく?

である。私が今日辛いから何も作れないから買ってきて。と頼むことがあるからだ。

作れたとしても洗物は夫。今日は血圧は下がったの?体重の残りは無いの?

リンはカリウムは? いつもの会話。

旅行に行っても病院で4時間私の透析が終わるまで待っていてくれる。

私より大変なのは夫のほうかもしれない。


今まで迷惑かけてきたなー

移植して元気になって・・・・・。

大きな石が少し動いたような気がした。