大動脈弁は、左心室と大動脈をつなぐ弁。

肺できれいになった血液を、心臓から全身に送り出す最後の弁。

これが機能しなくなると、死に直結する場合がある。

 

 

自分の大動脈弁が人と違うということがわかったのは、今から7年前、56歳のとき。

心臓とは関係のない他の手術で、心エコーを撮ったためだった。

本来は3枚あって開閉する弁が2枚しかない。

形は色々で、半円が2枚のもの、2枚がくっついて1枚になってしまっているものもあるそうだ。

ちなみに、自分の2枚は後者とのことである。(下の図の二尖弁の左側)

 

 

弁が2枚だと、3枚で開閉するのに比べ、閉鎖不全による血液の逆流や、狭窄による血液拍出量減少が起きやすい。

閉鎖不全や狭窄は、弁が3枚の人よりも、若くして発症する事が多いと。

二尖弁自体が先天性疾患といえるかは定かでないが、

こればかりは、生まれつきのもので、自分ではいかんともなしがたい。

 

 

先天性二尖弁は、100人に1~2人程度いるそうだ。

気づいていない人がほとんどのはず。

遺伝の要素もないとは言えないようだ。

 

運が悪かったと思って、あきらめるか、

天が与えた試練と思って、頑張るか、

希な存在として、貴重な経験を楽しむか、

気の持ち方次第。

 

ちなみに有名人では、武田鉄矢さんが、2011年に手術を受けたという記事がまだウエブ上に残っていた。↓

 

武田鉄矢(62)が心臓部の大動脈弁置換手術を受け、入院中であることが27日、分かった。11月上旬には退院し、早ければ同月末~12月上旬には仕事復帰する予定。所属事務所によると、緊急手術ではなく、まとまった休暇が取れたタイミングで、手術を受けた「計画的な入院加療」としている。手術後すぐに一般病棟に移り、早期復帰に向けて、リハビリに励んでいる。

 所属事務所などによると、武田は今月21日に都内の病院で手術を受けたという。経過も良好で、24日にはICUを出て、一般病棟に移った。「手術した翌22日からはもう元気でした」と明かすなど、現在は普通食を食べ、付添人を必要とせずに立って歩くなど、元気にリハビリに努める毎日を送っているという。

 緊急入院ではなく、以前から予定していた手術だった。先天的に、通常3枚あるはずの大動脈の尖弁が2枚しかない先天性二尖弁だった

 狭窄症の症状がみられる大動脈弁狭窄症と診断されたのは約10年前で、健康診断で発覚した。

(2011年10月28日日刊スポーツ)