「死刑台のエレベーター」、最近日本でリメイクされたんですね。
元はフランスの映画監督ルイ・マル氏の1957年の処女作です。
だいぶ前、真夜中にテレビで放映していたのを観た記憶があります。
内容ははっきりとは憶えていないのですが、モノクロの美しい映像
が印象に残っています。
たまたま昔の雑誌を捨てようとまとめていたら、ルイ・マル監督の
映画、「さよなら子供たち」のパンフレットがでてきたので読んでみ
ました。(ちなみにこの映画は観ていません・・・。パンフレットは古本
市で購入したものです。)
その中で、監督が「死刑台のエレベーター」の音楽について語っている
箇所があるのでちょっと触れてみたいと思います。
そう、映画の有名なBGM、マイルス・デイヴィスの即興トランペット。
ルイ・マルがジャズを好きになったのは、ブルジョワな家庭でクラシック
ピアノをやらされていたことへの反抗心が始まりだったようです。
この映画にぜひジャズを使いたいと思った彼は、知り合いにマイルス・
デイヴィスを紹介してくれるよう頼みます。(その知り合いが作家ボリ
ス・ヴィアンだというのだからなんだかすごい話です。)
マイルス・デイヴィスが二週間パリに滞在し、その間の二日間だけ
二人は会い、実際に音楽を録音したのは一日だけだそうです。
映画のラッシュを観ながら、二人で語り合い、音楽に必要なシーンを
決め、その場で即興で演奏し、録音する。それを一夜でやってのけた
そうです。
もともと低予算だった為、マイルスのいるニューヨークで録音できなか
ったそうですが、それがいい方向に転がった結果なんですね。
映画は大ヒットし、監督の名は世に知れ、後のヌーヴェル・ヴァーグに
つながっていきます。
さて、監督と音楽家の相性が合えば2作目、3作目のタッグを組みそ
うなのですが・・・。
ルイ・マルがマイルス・デイヴィスに次回作のオファーをしたところ、
「金がほしい、時間がほしい、即興音楽はもうやりたくない。」
と、あれこれ注文をつけ実現しませんでした。
まぁ一作品だけの奇跡のコラボでよかったのかも。