カレーと男前(後編)
試合で疲れているので、ホテルの近くですませようということになり、部員みんなで近くのココ壱に向かった。
「男前対決」格好の舞台である。
リバパン「おいY、勝負するか?」
Y「(ニヤっとしながら)いいよ。どんな勝負にする?」
リバパン「キムチカレーの10辛を、水なしでたべた方の勝ちでどうだ?」
Y「(自信満々の笑みで)いいよ。じゃあそうしようか。」
・・・
僕とYのところに10辛キムチカレーが運ばれてきた。スパイシーな香りが鼻腔いっぱいに広がってくる。見るからに辛そうである。
他の部員の注目もそれなりに集まってきた。そこで僕はあるデモンストレーションをした。
ココ壱のテーブルには辛さ調節用の「とび辛スパイス」がおいてある。僕はとび辛スパイスを手に取り、そのフタをはずした。
一部の部員がその動きに気付き、驚いたリアクションをしている。「しめしめ・・」そう思いながら、フタの空いたとび辛スパイスを、Yのカレーの上に振りかけた。
振りかけたとは言っても、あくまで目的はデモンストレーションである。フタは外しているのだが、慎重に、サラッサラッとかける。
あくまでもサラッサラッと。
それを見たYはニンマリとして、「俺もやるよ」と僕のとび辛スパイスを取った。
Yは僕のカレーにとび辛スパイスを振りかけた。
(※注意 Yの手は神の手!!)
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ドバッ!!!!
「擬態語」でなく、「擬音語」で、
ドバッ!!!!である。
Yは缶に入っているとび辛スパイスのほとんどをぶちまけた。
Yはあわてて謝った。もちろん悪気があってのことではないと知っている。
でもお前、ここでかますかぁ~?!!!
ゴング前からアッパーを10発くらい浴びた気分で、ようやく勝負スタート。しかし辛い(つらい)。とび辛スパイスが全然溶けないのである。10辛の時点でかなり飽和気味なのにさらに山盛りかけられたのだから当たり前だ。
そして当たり前だが、水無しというのはかなりきつい。
僕はとにかく勢いで口に運んだ。ほとんど味などわからなかった。遮二無二食べていたら、いつのまにか平らげていた。
ふうと一息ついて、顔を前にやった。 するとうつむいているYが目にはいった。
Yはおもいっきり残していた。
fin.