「30億件の学習データからわかった 算数日本一の子ども30人を生み出した究極の勉強法」

 

アメブロを初めてすぐに頂いたPR与件。初めて頂くご依頼で嬉しかったので対応させて頂きました。これまで中学受験に関する書籍はたくさん読んできましたが、一風変わった書籍でした。

 

まず、最初から最後まで「2択の疑問→回答」という流れになっており、非常に読みやすかったです。

(例)Q1:夜遅くまで勉強を頑張る子どもを
 A:「えらい!」と褒める

 B:「早く寝なさい!」としかる どっち?
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 答え:「B」 朝学習は夜学習の約1.5倍の効果がある

 

こんな感じで、一問一答形式。さらにはタイトルの通り、小学生30億件の学習データをもとにした科学的エビデンス付きの解説付きなので納得感も高いです。全体的な特徴として、「これまで常識とされていたことを科学的に否定。新たな学習に関する常識を提言」している印象が強かったです。

 

特に印象的だったものとして「学校の宿題をやっても子どもの成績は上がりません。逆に、下がることすらあります」というものがありました。アメリカの宿題研究180の研究結果を包括的に分析した結果、小学生レベルでは宿題が学業に役立つというエビデンスは見つからず、それどころか、子どもに悪影響を与えるということが明らかにされたという内容でした。ネタバレにならない程度に根拠をお伝えすると、子どもがすでに理解している事柄を宿題でやっても新たな学びはない。子どもが理解できていない事柄を宿題でやってもやっぱり理解できない。子どもは毎日学校に通い、5時間~6時間と授業漬けで脳も肉体も消耗しきっている。そんなフラフラな状態でさらに課題を課すことは子どもの勉強嫌いに繋がる。じゃあどうするか~~みたいな感じです。

 

結構衝撃です、学習本で宿題の在り方を否定するものがあることに。

そんな感じで、凝り固まった学習への偏見を一つ一つ冷静にデータに基づく根拠付きでほぐし直してくれます。

 

この流れは「筋トレ」と同じだなと感じました。わたしくごとですが筋トレが好きで、いろいろ学んでいます。筋トレ界でも過去に「とにかく重たい重量を限界+1回までやることに意味がある。気合いだー!」という根性論が長らく常識とされていましたが、最近の研究では、筋トレの効果(筋肥大)は「筋肥大=総負荷量(強度×回数×セット数)×セット間の休憩時間×関節を動かす範囲×運動スピード×筋収縮の様式×週の頻度」と定められています。「運動中に水を飲むな」とか「うさぎ跳びでグラウンド1周」が現代で支持されないように筋トレの常識も変わってきているようです。

 

上記のようなデータを元にした科学的エビデンスを集めることで、今度は「勉強」の常識も見直しが必要ということに気づかせてもらえる、そんな1冊でした。特に「勉強」「教育」は多くの人にとって身近で、過去に体験してきたものであるがゆえに、自分が学んできたやり方を否定することはなかなか難しいと思います。私もその一人。なのでまずは、「なるほど、こういう考え方もあるのか。一部でも良いので新しい考え方を一部取り入れてみようかな」くらいの軽い気持ちで変化を与えても良いかもしれません。

 

気づきの多い本なので、普通におすすめさせて頂きます。

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