(2014年4月20日) 【東京新聞】
「元会社員自殺、うつ病が原因 労災認定」
カルテに「600時間労働」
東京都のアニメ制作会社「A-1 Pictures」に勤め、辞めた後の2010年10月に自殺した男性=当時(28)=について、新宿労働基準監督署が過労によるうつ病が原因として労災認定したことが分かった。遺族側代理人の和泉貴士弁護士が明らかにした。認定は11日付。
和泉弁護士によると、男性は正社員として06年から09年12月まで勤務。会社にタイムカードで労働時間を管理する仕組みはなかったが、通院した医療施設のカルテには「月600時間労働」との記載があった。
新宿労基署は時期を不明としつつ、男性は在職中にうつ病を発症し、その前の2~4カ月に少なくとも100時間を超える残業があったと認定した。
一方、弁護側は男性が残した会員制交流サイトの日記などから、発症時期を08年12月ごろと推定。男性が在職中に控えた記録では、それまでの半年の残業時間は月134時間から、多い時で344時間に上ったという。
和泉弁護士は「家に帰れないこともしばしばで、残業代が支払われた形跡もない」と指摘。7日連続で会社に泊まったり、3カ月間休みがなかったりしたこともあったとしている。
会社は「認定が事実であるとすれば予想外であり、判断理由も不明のためコメントできない」としている。
【コメント】
先進国の中でも、日本は過労死が多い
珍しい国だと一般的に言われています。
この事件がきっかけとなり、
過労死を招く環境が少なくなればと思います。