それは、歪んだ世界の物語のように、清冽な音色を奏でた。
『あなたはだあれ?』
ビスクドールにも似た君は、幼気な微笑で、147度目の質問をする。
『ぼくはきみのためのしじんだよ』
悲しみが何色だったのか思い出せない僕は、147度目の答を返す。
そうして嬉しそうに口元を綻ばせる君に、
僕は、148度目の詩を、贈るのだ。
『いとしいきみのためのしを、うたってあげる』
繰り返し繰り返される、あいの詩を。
愛しさが何色だったのか思い出せない僕が、壊れた君に贈り続ける。
それは、歪んだ世界の物語のように、綺麗な音色で弾けて消えた。