僕が所有しているのは2001のM900S4、水冷モンスターの初期モデルです。

前にも書きましたが、サーキットを走るなんて全く考えていませんでした。



購入して一年目は仕事の忙しさもあり、ほとんど距離は伸びなかったように思います。

つま先ツンツン+100psオーバーのバイクを、正直言って持て余していて、

その代わりに金満盆栽バイクとして本体以上の改造費を投じていました。



しかし助六と某峠に通いつめ、ヒザが擦れるようになると、一気にライディングが楽しくなってきます。

それまで18インチのシングルしか乗ったことなかった僕にとって、

現代的なディメンションを持ったオートバイの乗り方は、目からウロコなことばっかりでした。


特に大きく変わったのは、フロントの使い方でした。

それまでの僕にとっては、「コーナー入り口でブレーキングを終えて…」がデフォルトだったのに対し、

この辺のバイクは倒立フォークの剛性もあって、かなり奥までFブレーキを引きずれます。

草レースとはいえ、コーナー進入でのパスは避けられませんし、そのためにも不可欠な技術でした。


また旋回自体も、かなりフロント中心な感覚が身についていきました。

それまでは終始後輪のトラクションだけに集中していましたが、

今は、特に旋回の前半部分において、フロントのみを意識しているくらいな感じです。



でも、大型バイクを振り回す楽しさの中で、余計なクセも身についてしまいました。

それは、ひたすら寝かし込むクセがついてしまったことです。


ある程度までは、それで良かったのですが、上手いライダーと走るとこの辺で差がつきます。

大してバンクしていないのに、あるポイントでクルッと向きを変えて、全開で立ち上がっていく。

対して僕はというと、ヒザもステップも擦ってて、もうどうにもアクセルを開けられない。

そんな状況に何度も遭遇し、臍をかんだ覚えがあります。


バンク角が深いというのは、使い切ったタイヤの端っこを自慢するくらいのメリットしかなく、

危険ばかりが付きまとう、良くないライディングの見本みたいなもんだと思います。

実際、寝かしすぎのせいで、ふっとんだり、開けゴケしたりと、ロクなことありませんでした。



この後、サーキット走行がメインになり転倒を繰り返すうちに、もうボロボロになってしまいました。

しかも去年の時点で、ドゥカティカップではさらに進化した999/749系が台頭するようになり、

ビハインドのあるモンスターで参戦するエントラントは、クラスで僕一人みたいな状況に。


999で勝ってもなぁーと思いつつ、S4に金ツッコンでもなぁーと迷う日々。

もうすこし手元において、じっくり考えてみる僕なのでした。


写真のころが懐かしい。ツナギもバイクもピッカピカ(涙)