以前はコルトレーンが好きであったが、ある日、S学会を信心しているT君が選挙の勧誘に来て、コルトレーンもS学会の信者と聞かされ 私のコルトレーンびいきは急速に萎んでいった。以来ジャズは あまり 聴かない。 最近、詩人の白石かずこの詩を何年ぶりかで読んで見ようかと思った。ネットを覗くと彼女はもう85歳になっていた。そして、さらに探索してみると、なんと彼女も9条の会のメンバーの一人として名を連ねているではないか。若き吟遊詩人を気取っていた僕の青春はなんであったのか、あれは 戦後体制の中での、 ただの個人的精神の足掻きであったことが今になってわかる。だが、それも今となっては もういいだろう。虚の自分も、また自分であったのだ。70年前の 特攻隊の若者が抱いて逝った崇高な精神を分ち合い死んで行くことができるのだ。それ以外に 僕の生まれてきた意味はないような気がする。