エイジレスの228回 オートファジーの新たな役割

 

 (難しくて、すみません・・)

 

 オート(auto)は「自分自身」、ファジー(phagy)は「食べること」の意味です。

 

 細胞が細胞内のたんぱく質を分解する仕組みの一つです。

 

 マクロオートファジーは、酵母から哺乳類まですべての真核生物にみられ、栄養飢餓時のアミノ酸供給、細胞内環境の維持のほか、疾患の抑制、個体の発生・分化、老化、免疫など、さまざまな生理機能に重要な役割を果たしています。

 

 2016年、オートファジーの仕組みの解明により、大隅良典先生が、ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。

 

 で、今回、オートファジーの新たな役割が見つかったとのことです。

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オートファジー細胞死の生体での役割

 

【ポイント】
・ 細胞死は、個体発生や生体の恒常性維持に必須の細胞機能です。


・細胞死にはアポトーシスと、アポトーシスによらない非アポトーシス細胞死があります。近年、非アポトーシス細胞死の重要性が注目されていますが、生体内で、いつ、どこで起きるか、というのは明らかになっていません。


・本研究では、非アポトーシス細胞死の一つであるオートファジー細胞死が、生体内でアポトーシスの代償機能を果たしていることを明らかにしました。
 

・オートファジー細胞死は、アポトーシス不全マウスの指の形成や脳の正常発生に必須の役割を果たしていることを発見しました。

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 ということで、アポトーシスにオートファジーが関与していることがわかりました。

 

 と言っても、何のことかわからない方が多いかと思いますので、少し説明します。

 

 人の体は、60兆個の細胞から出来ています。

 

 そのうち、約3000億個が、毎日死んでいて、約3000億個が、新たに生まれています。(新陳代謝)

 

 つまり、細胞が死なないと、新しい細胞が生まれないので、体は、老化する一方になって、病気にもなりやすくなります。

 

 で、細胞が死ぬ仕組みが、アポトーシスなのですが、オートファジーもアポトーシスに関与しているということなので、若々しい体を維持するには、オートファジーを活性化することも必要とのことです。

 

なので、関連記事も併せて、読んでくださいね。


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