エイジレスの217回 赤ん坊の脳は大人の脳のように視覚処理ができる
赤ちゃんの脳は、細胞レベルでは、おなかの中にいる頃に、既に出来上がっていると言われています。
が、神経回路が未発達なため、生後3年ぐらいが非常に重要だと言われています。
赤ちゃんの脳の成長過程
生後間もない赤ちゃんの脳はまだ未熟ですが、1歳を迎えるまでに目覚ましいスピードで成長していきます。で、その過程です。
・2~3ヶ月頃
感情情報を処理する視覚と聴覚の成長がピークを迎える。
・4ヶ月頃
顔の認識ができるようになる。親と他の人間の顔を見分け、信頼関係がより大切になってくる。
・6ヶ月頃
母語以外にもいろいろな言語の基本的な音を聞き分ける能力が身につく。母語が身につく1歳頃には、逆にこの能力は衰えていく。
・8ヶ月頃
イメージを想起する能力が発達し、目の前にいない人や物のことを考えられるようになる。例えば、ママの不在に不安を抱くなど。
・1歳頃
論理的思考に関する能力の発達がピークを迎える。感情のコントロールに関する分野の発達もピークを迎えるが、これは10代になってからも発達する。
今回のお話は、脳の発達にとって、影響が大きい視覚についてのお話です。
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成人の大脳皮質の視覚野は、顔、物体、風景など目に見えるもの全てをそれぞれ処理する領域に分かれている。
ただし、こうした領域が、周辺環境にさらされたために形成したのか、それとも若い頃から存在していたのかは分かっていない。
今回、Ben Deenの研究チームは、生後数か月で視覚野の構造的構成が成人並みになっていることを示す証拠を得た。
Deenたちは、9人の乳児(生後4~6か月)を機能的磁気共鳴画像装置の中に寝かせたままで、さまざまな画像を見せて画像データを取得した。
このデータから明らかになったのは、これらの乳児と成人の視覚野では、同じような視覚刺激を与えられた際の応答が類似していたことだった。
この結果は、乳児の視覚野に早ければ生後4か月で特定の視覚カテゴリー(例えば、顔と風景)を処理する領域が形成することを示している。
その後の追跡実験では、視覚刺激の特徴(例えば、色の種類、色の明るさ)が原因となってこうした結果が生じたのではないことが実証された。
この研究で乳児の脳に見られた機能的応答には、成人の脳に見られる微妙な差異が認められなかったが、
今回の研究結果からは、視覚野におけるカテゴリー選好の大規模な構成が、生後わずか4か月の時点での視覚刺激への曝露後に成人とすでに同じ程度になっていることが示唆されている。
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ということで、見ることに関しては、生後4か月の時点で、大人並みになっているということのようです。
つまり、視覚を刺激する英才教育を施すタイミングとしては、早くても効果が上がる可能性が高いということです。
生後4か月のころは、言語のバイリンガル化を促すにも、絶好の時期と言われておりますので、音と視覚で刺激すると、国際的な人材育成においては、いいのかもしれません。
とは言え、英語のDVDを見せっぱなしみたいなことは、目が悪くなるだけなので、手法については専門家のご意見をご参考にしてください。
将棋の藤井4段みたいになってほしいなら、将棋の駒でも持たせてみるといいかもしれません・・(根拠はありませんが・・)