第91回  進化する生体センシング技術で、エイジングレス
 
 
 エレクトロニクス技術を活用して、人体に接触したり苦痛を与えたりすることなく、生体情報を測定する技術である「生体センシング」という分野の研究が活発になっています。
 
 普通に生活しているだけで、健康状態をチェックしてくれたり、異常があるときは、アラートを出してくれたりしてくれますので、病気の早期発見、早期治療につながる可能性もありますし、食事や運動の指導までしてくれて、エイジングレスな生活に繋がる可能性もあります。(人によっては、鬱陶しいかもしれませんが・・)
 
 
カメラの前にいるだけで、血流や脈拍がわかる
 
 血液には、ヘモグロビンというのが含まれています。
 
 ヘモグロビン(hemoglobin)とは、ヒトを含む全ての脊椎動物の血液中に見られる赤血球の中に存在するタンパク質です。
 
 酸素分子と結合する性質を持ち、肺から全身へと酸素を運搬する役割を担っている極めて重要なたんぱく質です。
 
 ヘモグロビンの性質として、緑色の光を吸収する性質があるようでして、カメラで人の顔を映して、緑色の光を捉えると、その時点での血流がわかります。
 
 つまり、ヘモグロビンが少ない(血流が悪い)ときには、緑の光が多く映り、ヘモグロビンが多い(血流がいい)ときには、緑の光は吸収されて暗く映ります。
 
 これを、連続的に撮影すると、脈拍がわかるという仕組みです。
 
 
 当然、ヘモグロビン濃度も視覚的にわかるので、ヘモグロビン低下にも気づきやすいというわけです。
 
 スマホにソフトを仕込んでおくだけで、いつでも、健康チェックができるようになるのも、そう遠い話ではないと思います。
 
 
 他にも、触るだけで血圧を測定する技術や、寝ているだけで呼吸を測定する技術、光音響法を用いて採血しなくても、血糖値を測定する技術などが開発されており、実用化も近いと思います。
 
 医療への応用はもちろんのこと、普段のヘルスケアも格段にレベルが上がることと思います。
 
 将来的には、寝ている間に、お肌の老化度を測定して、適切なエイジングレス対策を施してくれて、朝起きると、若返った~なんてことになるかもしれません。
 
 
女子力低下が気になる方に!