第89回 ウコンに薬効がないことが明らかに・・・クルクミンの嘘
 
 
 Gigazinさんのサイトに、「健康食品「ウコン」(ターメリック)には薬効はないことが判明」という記事がありました。
 
 肝臓にいいとか、ガンに効くとか、とにかく、体にいいイメージがありましたが、その技術的根拠であった「クルクミン」の効能が、全否定されました。
 
ミネソタ大学の研究チームによる論文では、
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 クルクミンに含まれる物質について「不安定かつ科学的に反応性が高く、体内に吸収できない化合物であるため、(薬剤の開発に役立つ)可能性は極めて少ない」とする結論を導き出しています。
 
 薬剤の検証が行われる際には、多くの場合で特定のタンパク質に作用する能力についての検証が行われます。
 
 そして、クルクミンの化学組成には、実際にはタンパク質に作用していないにもかかわらず、あたかも効果があったかのような結果「False Hits (偽の結果)」をもたらす効果があることが明らかになっています。
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 最新の研究からは、クルクミンの効能は「プラシーボ効果」に等しいともいえる結果が出ているとのことです。
 
 プラシーボ効果(プラセボ効果)とは、偽薬を処方しても、薬だと信じ込む事によって何らかの改善がみられる事を言うのですが、クルクミンは、このプラシーボ効果に該当するとのことです。
 
 ウィキペディアを見てみると、
「クルクミンの生理作用として、抗腫瘍(抗ガン)作用や抗酸化作用、抗アミロイド作用、抗炎症作用などが知られている。」
と書かれており、それらしい科学的な話もあります。
 
 科学の発展により、これまでに正しいとされてきたことが、全く否定されるなんて話がよくあることですが、クルクミンも残念ながら、このケースに該当してしまいました。
 
 カレー派の皆様には、ちょっと残念な話ですね・・
 
 と言っても、悪いのは、嘘をあおった人間ですし、ウコンやクルクミンには、罪はありませんので、いじめないでくださいね。
 
 クルクミンの薬効を謳って、宣伝していた「ウコンの力」は、どうなるのか心配ですね・・・
 
 但し、クルクミン以外のウコンの成分が否定されたわけではありませんし、クルクミンは、腸内細菌には良いらしいという報告もあります。
 
 固定概念を取り払うことを、脱学習(アン・ラーニング)というらしいですが、クルクミンの脱学習をして、正当な評価ができると、効果を期待してカレーを食べていた方も、少しは気が楽になるかもしれません。
 
 
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