第63回 ガン治療にとって、むしろ害になる可能性のあるサプリメント

 

 

 前回は、フィトケミカルが、健康に役に立つお話でしたが、その話は、あくまでも、普通の方が普通の生活をしている場合であって、普通じゃない場合には、むしろ、悪い影響があるというお話です。

 

 

ビタミンAやビタミンCはガン治療の敵!?

 

 ビタミンAやCなどの抗酸化物質は、ガンの治療効果を弱めてしまう可能性があるとのことです。

 

 放射線治療や化学療法など、通常のがん治療の一部は、活性酸素を発生させてがん細胞を攻撃することにより治療効果を発揮します。

 

 ところが、ビタミンAやビタミンCなどの抗酸化物質をサプリメントとして大量にとると、活性酸素の作用が弱くなるため、こうした通常治療の効果を阻害する可能性があります。そのため、ガン治療の敵ということになるようです。

 

 

 また、「乳がんに対する大豆サプリメント」も、ガン治療の敵とされています。

 

 植物性エストロゲンは大豆製品に多く含まれており、女性ホルモンのエストロゲンと化学構造が似ています。大豆製品に含まれる植物性エストロゲンが、本来のエストロゲンの働きを抑えて、乳がん予防につながるという仮説があります。

 

 しかし、その一方で、植物性エストロゲンが、本来のエストロゲンと同じ働きをすることで、かえって乳がんのリスクを高めてしまうという可能性も考えられています。

 

 こうした有害作用についての理論的な可能性を現時点では否定できないことから、ガン治療時の摂取は控えた方がよいとのこと。

 

 ビタミン類が、ガン治療の妨げになるなんて、思いもよらなかった方もいらっしゃるかと思いますが、逆に言えば、ビタミン類は、活性酸素退治に効果があるとの証明でもありますので、元気な方は、美と健康のためにも、せっせと摂取してくださいね。

 

 

 因みに、「潜在性前立腺がん」に対するビタミンE は、ガン治療に役に立つとの報告もありますので、ガンと診断された時には、お医者さんに、よくご相談ください。(ネットにある情報は、エビデンス(研究論文)のないものが少なくないので・・・)

 

 

ガンや肉腫になる原因(個人的見解ですが・・・)

 

 細胞の性質から考えると、普通の細胞が元気に生きていくためには、酸素と栄養が不可欠です。

 

 ところが、ガンや肉腫の細胞は、普通の細胞が利用している酸素やATPがなくても、生きていくことができます。これを「ワールブルク効果」と言って、オットー・ワールブルクというノーベル賞を受賞した先生の説です。

 

 通常の細胞は、糖と酸素を栄養源にして、細胞内のミトコンドリアという器官で、生きていくために必要なATP(アデノシン三リン酸)というエネルギー源を作り出しているのですが、ガン細胞は、糖をミトコンドリアに渡すことなく、自らの能力で乳酸というエネルギー源を作り出すことができます。

 

 つまり、低酸素、無酸素の状態でも、細胞の機能を維持する仕組みを持った細胞が、ガンや肉腫といった悪性腫瘍と呼ばれる細胞の正体です。

 

 ある意味、細胞が生き残るための機能ですし、低酸素や無酸素状態で死んでいった細胞たちの穴埋めをするための仕組みとも言えます。

 

 逆に言えば、この仕組みがなかった場合、低酸素や無酸素で死んでいった細胞の周辺の細胞の機能も大きく棄損し、生体は、もっと早くに影響を受けて、生存さえ難しい状況になったかもしれません。

 

 ガンや肉腫は、確かに、怖い病気ではありますが、血行障害や毛細血管のゴースト化などで、細胞を低酸素や無酸素に追い込んだ状況こそ、問題かもしれません・・・

 

 

 因みに、「ワールブルク効果」を阻害する成分に、「シリマリン」(尻の海ではありません)という物質があります。

 

 マリアアザミというキク科の植物に含まれている物質でして、サプリメントも売られていますので、ガンや肉腫を予防したいと思われる方は、検討してみてもいいかもしれません。(筆者は、試したことはありませんので、あくまでも、自己責任でお願いします。)

 

 

(シリマリンについては、こちら↓↓↓)

第33回 女子力復活の隠し玉!マリアアザミのリターンエイジング効果

 

(血行改善、毛細血管のゴースト化予防は、こちら↓↓↓)

第35回 寒い季節の女子力アップ!毎日飲むならココアかも?

 

 

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