アンチエイジングの第55回 山菜を食べるとガンになる!?自然の恵みに潜む危険

 

 

 オーガニック、無農薬、自然食品など、食料の大量生産のためにやってきた農薬や化学肥料の大量使用への反省から、自然のものを見直そうという運動は、日本でも定着してきたように感じます。

 

 ところが、時折、見慣れない野草やキノコを食べて、食中毒を起こしたなんてニュースを目にします。

 

 「自然のものは安心」と盲目的に信じている方もおられるようで、山菜狩りやキノコ狩りに出かけて、トラブルが起きているようです。(熊や猪の被害もありますし・・・)

 

 

山菜には発がん性物質が・・・

 

 

1.マメ科、キク科の植物(フキノトウ、フキタンポポ)

 発がん性アルカロイドと呼ばれる物質が多く含まれています。アルカロイドとは、窒素原子を含む有機化合物の総称で、大半は、無毒なのですが、豆類やキク科の植物には、ペンタテニン、センキルキン、シムフィチンなど、発がん性を示すものがあります。
肝臓がんの原因になるといわれています。

 

2.ワラビ

 山菜の代表格であるワラビですが、若いワラビには、「プタキロサイド」という発がん性物質が含まれており、ワラビをたくさん食べる地域では、食道がんが多いとの報告もあるようです。

 

3.ソテツ

 味噌やでんぷんの原料としても使われているソテツですが、サイカシンという物質が含まれていて、体内で、メチルアゾキシメタノールという発がん性物質に変化するとのことです。

 大腸ガン、肝臓ガン、腎臓ガンの原因になるとも言われています。

 

4.山菜ではないですが・・・

パセリやセロリ ・・・・・ソラレン(皮膚がん)

マッシュルーム・・・・・・ヒドラジン誘導体、
コーヒー・・・・・・・・・・・・コーヒー酸(カフェ酸)など

 

 実は、ほとんどの野菜や果物にも、多少なりとも毒性のある物質が含まれていまして、上記の山菜類も含めて、あく抜きや加熱調理することで、無毒化します。

 

 栄養が壊れることが嫌で、生食中心で考えている方がいましたら、その考えは、すぐに改めた方が、身のためです。特に、山菜やキノコ類は、何百年、何千年もの間、日本人が自ら人体実験をしながら、適切な料理法が確立されてきましたので・・・

 

 

山菜の効能

 

 発がん性物質も含まれている山菜ですが、人気があるのは、その効能によるものだと思いますし、正しい調理法をすれば、健康的にも優れている食材ですので、お好きな方は、心配せずにたくさん食べてください。

 


1.行者ニンニク ・・・ 抗血栓作用、抗腫瘍作用

2.フキ ・・・・・・・・・・  抗アレルギー効果

3.タラの芽 ・・・・・・ 抗腫瘍作用、糖尿病予防

4.アケビ ・・・・・・・・ 抗腫瘍作用

5.わさび ・・・・・・・・ 解毒作用、抗菌作用

6.ウド ・・・・・・・・・・ 鎮痛作用、抗酸化作用

7.明日葉 ・・・・・・・ 脂質代謝、糖尿病予防、血圧低下作用

8.ワラビ ・・・・・・・・ 抗酸化作用

9.ゼンマイ ・・・・・・ 抗酸化作用

 

 その他にも、低カロリーで、食物繊維も豊富で、酵素もたくさん含まれていて、近年の研究では、抗がん物質さえ発見されている山菜ですので、美容と健康、リターンエイジングにもお勧めです。