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第47回 体の9割は細菌!若さを復活させたいなら、まずは、育菌から

 

  

 

 冒頭、いきなり「ミジンコ」のイラストから入りましたが、実は、ミジンコは、遺伝子的にみると、人より、かなり高等生物です。体長1.5~3.5mmほどのプランクトンで、世界中どこにでもいるありふれた生物なのですが、遺伝子の数は「3万1000個」。

 

 一方、人の遺伝子数は「2万1000~2万3000個」とのことですので、遺伝子の数では、圧倒的にミジンコに負けています・・・

 しかも、線虫(💩の中にいる回虫も仲間)と比べてみても、遺伝子数は、ほぼ同数なのです・・・

 

 にもかかわらず、人が生物界トップレベルの高等生物となったのには、理由がありまして、それが、今回のテーマである「体の中の細菌」です。

 

 

人体の9割は細菌でできている

 

 人の体は、約60兆個の細胞でできていると言われていますが、体内には、その10倍もの数の細菌が住んでいます。もちろん、重量としては細胞のほうが、重いのですが、数で言えば、圧倒されています。(細菌は100兆個で1kgぐらい)

 

 人が生きていくために必要なエネルギーの生産は、元バクテリアのミトコンドリアに依存していますし、腸内で食物を体内に吸収できるレベルまで分解するもの、腸内フローラに依存しています(詳しくは、第6回 腸内フローラとは?リターンエイジング(若返り)にも効果あり!を参照ください。)

 

 つまり、人は、進化の過程で、生きていくために極めて重要な機能でさえ、アウトソーシングしてしまったということです。このため、遺伝的には、シンプルな受け渡しが可能になったのですが、生まれてくるときに必要な細菌も、受け渡さないといけないという縛りもできました。

 

 アレルギーや先天性の病気においても、遺伝子が原因のものもありますが、最近の研究では、細菌の受け渡しがうまくいっていないことに起因する病気も少なくないらしいのです。

 

 赤ん坊は産道を通るとき、母乳を飲むとき、母親から微生物一式を受けとり、その微生物集団と共に成長します。ところが最近では、赤ん坊がその微生物一式を受けとれなかったり、せっかく育ったコロニーを消滅させてしまったりすることが増えてきたとのことです。

 

 肥満、過敏性腸症候群、アレルギー、自己免疫疾患、自閉症など20世紀後半から先進国で急増している病気は、人体内に存在する細胞の90%を占める微生物の様相が従来と変わってしまったことで生じているということです。

 

 このようなことがわかってきたのは、つい最近の話でして、2008年に始まった「ヒトマイクロバイオーム・プロジェクト」が大きく寄与しているとのことです。

 

 以前は、検体を取り出して、分離して、培養して、DNAを調べて、機能を特定して・・・などと、数年単位の研究が必要だったため、人の腸内にどんな細菌がいるかさえ、わかっていませんでした。

 

 それが、なんと、現在では、塩基配列の解析技術(シークエンシング)の開発により、ちょちょいとできてしまう時代となって、人を悩ませてきた多くの病気に細菌がかかわっていることも判明してきました。

 

 細菌と寿命の関係も研究されていますので、近い将来、画期的な発見があるかもしれません。

 (長寿細菌が発見されるまで、頑張って生きてください!)

 

日本人の細菌は、フランス人?

 

 体内細菌が、親から受け継がれていることは、先にご紹介しましたが、細菌バランスが悪いからと言って、今更、母親に「母乳飲みたい」と言っても、ひっぱたかれるだけなので、お勧めはできません。(飲ませてくれる方がいらっしゃる方は、お好きに・・・)

 

 ということで、手っ取り早いのは、食事です。(と、巷ではよく言われています・・・が)

 

 伝統的な日本食は、日本人が持っている細菌類(善玉菌)を増やしてくれそうな成分満載ですので、お勧めなのですが、面白いことに、フランス、オーストリア、スウェーデンの方々の腸内細菌は、日本人に非常に似ているらしいです。

 

 一方、お隣の中国は、日本人と同じような食材をたべているにも関わらず、腸内細菌は、アメリカ人に近いとのこと。つまり、食事以外に、腸内細菌叢(そう)の形成に大きく影響する別のファクターの存在があるようなのです。(余談ですが、叢(そう)という漢字は、意味がわかりにくいし、漢字変換の時もなかなか出てこないので、もっと違う表現にできないのかな・・・)

 

 そこで、例によって、腸内フローラの遺伝子を調べてみたところ、なんと、遺伝子数は、1200万。冒頭、ミジンコにも負けたというお話をしましたが、人の遺伝子数(2.1~2.3万)は、お腹の細菌の足元にも及ばないことが分かったとのことです。

 

 また、日本人腸内細菌叢は「炭水化物代謝」、「アミノ酸代謝」、「膜輸送」に関わる機能が外国よりも豊富であること、一方で、鞭毛等の「細胞運動性」やDNA損傷に関わる「複製・修復機能」が外国よりも少ないとのこと。

 

 また、「エネルギー代謝」と「翻訳」が日本人に少ない理由は、外国に多い古細菌が日本人にもっとも少ないためです。日本人の高い炭水化物の取り込みと代謝能は、より多くの短鎖脂肪酸(酢酸や酪酸)、二酸化炭素、水素を生成します。

 

 短鎖脂肪酸はヒト細胞の有用な栄養素のひとつであり、水素は抗酸化剤として働くことが知られており、これらは宿主ヒトに対して有益に作用します。また、細胞運動性の少なさは炎症反応が少ない腸内環境を示唆し、複製・修復の機能の少なさはDNA損傷の少ない腸内環境を示唆します。

 

 以上の機能の特徴から、日本人の腸内環境は他の国よりも相対的に健全な状態とのことです。

 

 さらに、炭水化物の代謝で生じる水素は、おもに3つの経路(メタン生成、酢酸生成、硫酸還元)で消費されます。

 

 酢酸生成の最終産物は酢酸であり、上述したように、ヒト細胞の有用な栄養素となり、水素代謝も日本人の腸内環境の健全性に寄与すとのこと。お酢が体に良いと言われる理由は、水素代謝にあったということです。

 

 このほか、水生植物である海苔やワカメ(の多糖類)を分解する酵素(ポルフィラナーゼ)遺伝子が、約90%の日本人に保有されるのに対して、他の11カ国では〜15%となり、本酵素が日本人集団に特徴的に広く分布していることも明らかとなったということです。

 

 

日本人にお勧めの育菌のすすめ(食材編)

 

1.お酢 ・・・ 水素代謝の最終形がお酢とのことですので、

         やっぱりお勧めです。アミノ酸たっぷりの黒酢は

         さらにお勧めです。(筆者は週に6回ほど飲んで

         います。)

 

2.海藻 ・・・ 折角、海藻類の分解酵素を持っていますので、

         使わない手はないです。特に、ガンや肉腫に対

         して抗腫瘍効果があると言われているL-フコイ

         ダンやGA-フコイダンを多く含む三陸産、

         北海道産のメカブは良いと思います。(筆者は、

         週に5回ほど食べています)

 

3.発酵食品 納豆、みそ、漬物、らっきょうなど、日本産の発酵

         食品は、酵母菌を母親から受け継いでいますので、

         相性はいいと思います。(毎日食べてます)

         海外製のヨーグルトも、良いとは思いますが、カロ

         リーが高いので、食べ過ぎ注意です。

 

4.食物繊維 細菌類のえさとしては、やっぱり食物繊維。オリゴ糖も

  オリゴ糖  好物らしいので、お勧めです。牛乳、大豆、バナナや

         ココア、抹茶、海藻、らっきょうはお勧めです。

         因みに、食事を食物繊維中心にすると、たった1日で、

         ダイエット菌であるバクテロイデスが一気に増えたとの

         報告もあります。(毎日食べています)

 

 

 事実上、人の体を支配している細菌類ですが、日頃から感謝して、大切に育てる(育菌)と、大いなる恩恵を受けることができますが、逆に、細菌が嫌がることをしていると、命さえ奪われかねません。

 

 細菌が嫌がるPH調整剤、抗菌剤入りの加工食品や過度なストレスは、間違いなく良くないことですので、頑張って、遠ざかるようにしたほうが、よろしいかと思います。