セネカ『怒りについて 他一篇』(岩波文庫)に所収されている「神慮について」。
なぜ善き人が苦しむのか、という「ヨブ記」のようなテーマを扱っている。しかし、最終的に苦しむヨブが報われる「ヨブ記」と異なり、セネカは義人が苦しむのは、神々が義人を鍛え成長させるためだと説く。
「神は善き人を享楽のなかにはおかず、彼を試練し、堅固にし、神意に合わさんとするのである」
「剣闘士は、自分よりも弱い相手と取り組まされることを不名誉と思う。また、危険な目にも会わずに相手に勝つのであれば、それは栄光のない勝利と心得る」
(2025年10月30日)