こんばんは。

 

 

 

 

アニメ「薬屋のひとりごと」を見ながら呑んでました。

 

これ、マンガで14巻くらいまで持ってる。(^_^;)

 

この作品は古代中国が舞台で、さらに言えば後宮が舞台です。

 

後宮とは、王や皇帝、身分の高い人などが愛妾などを囲う館、と言えばいいでしょうか。

 

多い時では1万人以上の愛妾を抱えた皇帝もいたとか。

 

自分は一人なのにそんなに抱えてどうするんだ?と思わないでもありませんが、それが権力者なのでしょう。

 

折角なので、宦官(かんがん)や愛妾たちの一生を書いていきます。

 

先ず、宦官です。

 

宦官とは男性のシンボルを切り取った人たちのことを指します。

 

古くは罪による罰として極刑に近い物でした。

 

そう言った人たちを不義密通の恐れがないために、後宮などで働かせたわけです。

 

しかし、風向きが変わってきました。

 

それは宦官が権力者に近い場所で世話をするために、自身も権力を得やすくなって行ったからです。

 

当然、富も同じです。

 

王や皇帝、妃などの世話をしているうちに頼られることも多く、他には言えぬ悩みを打ち明けることもありました。

 

次第に宦官は一般的には蔑まれながらも、富と権力を掌握していくことになります。

 

そうなると一族の繁栄を願って、自分の子供を宦官に、と考える親も出てきました。

 

つまり、子供を去勢して宮廷に送り込むのです。

 

宦官は罪人だけではないのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

秦の始皇帝が没し、漢王朝がなりました。

 

漢は一度途絶え復活したので、前半を前漢、後半を後漢と呼びます。

 

その後漢時代に順帝(じゅんてい)という皇帝がいました。

 

順帝は皇太子時代に一度廃嫡されています。

 

その時に立ち上がって順帝を皇帝にしたのが宦官なのです。

 

順帝は功のあった宦官たちに侯爵の位を与え、また、家族を形成することを許したのです。

 

ご存じの通り宦官は子孫を作れません。

 

なので、宦官の家族の多くは、近い親戚から養子を得て、家を継承していったのです。

 

こう言った宦官の中に曹騰(そうとう)と言う者がいました。

 

三国志に詳しい方はもうご存じの通り、曹騰は曹操(そうそう)の祖父です。

 

曹騰は親戚の夏侯(かこう)家から、曹嵩(そうすう)を養子に迎え、その子供が曹操です。

 

曹騰は幼いころから宦官として宮廷に入り、順帝の学友を務めました。

 

曹騰は宦官での最高位「大長秋(だいちょうしゅう)」にまで上り詰めました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

じゃあ、愛妾たちはと言うと、熾烈な子作りバトルが繰り広げられていました。

 

王や皇帝に自分の部屋に来てもらうように、それこそ権謀術数の限りを尽くしていました。

 

以前も書きましたが、ある皇帝は余に愛妾の数が多すぎて覚えられないので、似顔絵師に似顔絵を描かせました。

 

裕福な愛妾は金を掴ませ美人に描いてもらう感じです。

 

ある蛮族の王が戦争で皇帝の軍を援けました。

 

皇帝は王に褒美を訊ねます。

 

王は偶然見た皇帝の愛妾が欲しいと言いました。

 

皇帝はすかさず似顔絵を見ます。

 

あまり美人でもなかったのでOKを出しました。

 

で、王に下賜される時にその愛妾を始めて見ました。

 

類まれなる美女でした。

 

しかし、ここで異議を唱えれば皇帝としての威厳にもキズがつく。

 

後に皇帝は大いに悔やんだとのことです。

 

 

 

 

 

 

 

 

また、王や皇帝が没したとき、残っていた愛妾たちがどうなるのか。

 

基本的にはみな、自害させられたと聞いています。

 

亡き王や皇帝に操を立てるのですね。

 

唯一、男子を産んだ愛妾だけが生きられます。

 

まぁ、中には没後、すべての愛妾に暇を出した皇帝などもいたようですが。

 

そういう意味もあって、男子を産むことが非常に重要な時代でもありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

ああ、そうそう、忘れていました。

 

宦官となったら、髭は生えず、声は甲高くなり、身体も丸みを帯びるようです。

 

当然ですね、男性ホルモンが減少しますから。

 

アニメ「薬屋のひとりごと」の1話で、任氏(じんし)の顔と声が女性と間違えられたのもこの為でしょう。

 

伏線、細かいね。(^_^;)