ネット記事で老後資金というワードが出ているとついつい読んでしまいます。

いろいろと読んでいて気になるのは、世の中こんなに沢山の人が老後資金に関して問題を抱えているのかという事です。

 

データが無いと言うか調べようが無いのであくまで個人の感想の域を出ませんが、世の中の大半の人は実は問題を抱えていないのではないかと思えるのです。

と言うのは、もし老後資金の相談に来た人の事を調べて何ら問題が無かった時にそれを記事にしたらどうなるかと考えてみたのです。

「生活や資産を調べたら何の問題もありません。老後は安泰ですね。」という記事を読んだとします。

そんな恵まれた人の話は誰も望んでいないというどちらかと言えばやっかみの気持ちが前に出てくるのでは無いでしょうか?

「そうか、それだけあれば大丈夫なんだね」と前向きに捉える人は少ないでしょうし、逆にその記事で安心して使い過ぎたら責任問題にも成りかねません。

 

何らかの問題を抱えていないと記事には成らないのではないでしょうか?

すると老後資金に対して何らかの不安を感じている人からすれば、世の中には問題だらけで安心できる老後資金は存在しないのではないかと思ってしまうのかも知れません。

十分ではないかも知れないけれども何とかなる老後資金を持っている人からすると、やらなくても良い心配をすることになるのかもしれません。

一方問題があるのにそれに気がついていない人に対してはこの種の記事は問題に気がつく一つの方法かも知れません。

 

そういう観点からもこの種の記事は大切だと思っていますが、ちょっと不安を煽りすぎているような気もします。

 

それは、老後資金が大丈夫かどうか不安な人はそれなりに考えているので問題があっても軽微なのではないでしょうか?

逆に老後資金に無頓着あるいは世間の人が何とかなっているからという理由だけで安心している人のほうが問題に気がついていないケースが多いのかも知れません。

その様な人に問題点に気がついてもらうにはちょっと煽るくらいの方が良いのかも知れません。

しかしその煽りに反応するのは問題があっても軽微な人のほうが多いのかも知れません。

 

この様に考えると各人ごとにあまりにも条件が違う老後資金の問題は記事のトーンも難しいのかも知れません。