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                      絵:よし

母は愛する画家

イーディス・ホールデンさんの

「The Country Diary Of An Edwardian Lady」を模写した

 

父が経営していた工場を畳んだ日から

母にもようやくゆとりが生まれ

絵のデッサンから学びたいと

1時間もかけて絵の先生の家の戸を叩いた

しかし70代では遅すぎると教えてもらえず

独学で好きな絵を描き始めた


わたしは学ぶとは「まねび」と教えた

母は真面目な生徒だった

俳画もやってみたら、と言ったら

下手な俳句を考えては絵を添えた

絵と俳句は対偶の関係にあるのがいいのよ、と教えると

母は送った歳時記の中の俳句を1つ1つうつしては

水墨画の練習もした


安野光雅さんの絵を送れば、

彼の人も母の独学の師匠になった

浅井忠さんの画集を送れば、彼の人も師匠となった

母は学びの精神に満ちあふれた人
今はその母もない

 

春は空から
春は土から
そうして心は少しずつはれていく

 

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