NANA side


「昼休みに花壇のとこ来て欲しい」

1つ上の男友達の愛菜からLINEが来たのはさっきのこと。
カラフルで綺麗な花がたくさん植えてある花壇、
うちの学校で告白のスポットとして有名で
女の子なら誰でも憧れる場所。
まさか私が愛菜に…。
嬉しい!
ほんまに嬉しい!
けど、、、


「なーなーちゃん!!昼休みまたいつメンで…」
「あ〜、ごめんみるきー、今日用事あんねん」

人懐っこい子犬みたいに駆け寄ってきたみるきーやったけど
私がそう言うとピンとしてた耳と尻尾が下がって
あからさまに落ち込んでるみたいやった。


「何があるん?」
「んー、まぁ、うーん」

言えない理由なんか無いけど
言われへんかった。
なんか、言いたくなかった。

「気になる…」
「まぁ大したことちゃうから!終わったら戻ってくる!」
「分かった!早く戻ってきてな〜?笑」
「めっちゃ急ぐ〜w」

そう言うと、みるきーはニコって笑ったけど
どこか気になる様子で、
でも私もそこまで気にすることなく。

あっという間にお昼休みになった。


愛菜に言われた通り、花壇のとこで待つ。

…綺麗やなぁ、あの花なんて名前なんやろ


「おぉ、菜々!」
「あ、愛菜〜」


あかん、緊張する。


「場所も場所やし、分かると思うねんけど、さ」
「うん…」

「中学ん時から菜々の事好きやってん、」
「うん…」

「付き合って下さい!!…とか言わんけどさ、」

「へっ?」

座ってたとこからちょっと落ちそうになったけど
なんとか踏ん張って、愛菜の顔を見る。


「菜々が俺の事普通に友達としてしか見てへんの分かってるからさwちなみに菜々の好きな人も分かってるし」

「え…////」

「分かりやすいねんw…ま、そゆこと、言いたかっただけ!」

「…愛菜ほんまに優しいよな」


これは本音。
思わず口に出るってこういうことなんやって。


「へっ??」
「ついつい」
「えっwてかもうこれ以上惚れさせんとってくれ」

「愛菜いい人」

「困ったもんや〜^^;」

「ふふふw」


ずっと前からやけど愛菜とおったら楽しくて、
面白くて、話題が尽きひんし、ほんまにいい時間やねんけど


「あー!!やっば!」
「っしょぃ!びっくりした」
「愛菜、続きは後でLINEかなんかで!」
「えっwおぅw」
「これからもよろしくな?愛菜最高の友達やから!!」
「えぇw嬉しいw」
「っじゃ!」スタコラサッサ




みるきーに終わったら行くって、
めっちゃ急ぐ〜とか言った気がする…。
怒られそう〜( ̄▽ ̄;)


結構なスピードで走ってみるきーが居るはずの教室まで来た。

ガラガラガラ…



…ん?あれ?

☆I NA I☆

DOKO...


80%の確率でここの教室に居るはずやねんけど…


「あ、彩!」
「んぉ、山田」

彩なら知ってるやろ、聞いてみよ


「みるきー知らん??」

「え?どっか行きよったで??」

「どこに??」

「どこやろ…」

「ん〜、どこ行ったんかな」

どこやろって考えてたら丁度、

「んー、あ、来たやん」

「あ、みるきー!」

教室に戻ってきたみるきー。
と、同時にチャイムが鳴る。

「菜々ちゃん遅かったな」
「あーもうほんまごめん、」
「…いいよ」


なんかちょっと機嫌悪いやん…
とりあえず席に着いて、
授業が終わるまでずっと心の中でごめんって謝ってた。


放課後…
帰る準備をして、みるきーの席まで行く。


「みるきー、ごめんな?…帰ろ?」

「今日は1人で帰る」

「へっ?」

「1人で帰る。」


まともに目も合わしてくれんくて、
冷たくそう言われた。

えっ??

今まで喧嘩やってしたことあるけど
なんだかんだ帰りはいつも一緒に帰ってたし
こんなこと言われたん初めてで…
まず喧嘩って言うほどのこともしてへんのに…


「なぁみるきー、遅れたのは悪かったけど何でそこまで怒ってるん?」

「…別に怒ってへんし」

合ってもなかった目線をもっと逸らしてそう言われた。

「怒ってるやん」

「怒ってへんって言ってるやん、怒ってないのに怒ってるって言われたら怒りたくなるわ…」


…怒ってるやん。
私が遅れたのが1番あかんかったけど
ここまで機嫌悪くされる意味も分からへんし

はぁ…


「じゃあ、もう私帰るで?…また明日な、」
「…」
「…。」

返事はなかったけど、教室を出た。

校門を出て気づいたけど
家が隣やから多分みるきーは
私に会わんようにかなり遅れて学校出るはずやねん、
って事は外もそれなりに暗くなるわけで…。

はぁ…もう…

家着いたし。
外暗いし。

みるきー今どの辺なんやろ、

あー…

最近この辺痴漢多いみたいやし…


…3回粘ってあかんかったら知らん。



家から出て学校の方に戻ること数十分、

「はぁ、おった。」

前に見えたのは、
とぼとぼゆっくり歩く小さい人影。


「みるきー」


そう呼ぶと、俯いてた顔が一瞬上がったけど
また下がった。
…シカトですか。

すぐそばまで歩いてって、隣に着く。


「…1人で帰るって言った。」
「うん。言われた」
「菜々ちゃん帰って」
「道同じやし」
「何で来たん」
「もー。危ないやんか、心配やったから来てん。」
「…」
「嫌なら走って帰る」
「別いい」
「も…。みるきー、一緒帰っていい?」
「コクッ…」


私が折れて、そう聞いたら、
小さく頷いてくれた。

何が3回粘ってあかんかったら知らん。やねん
私には無理やった。はいはい無理でした。


でも、なんだかんだ嬉しかったりも、した。



本日二回目の帰宅。

「じゃ、また明日な?」
「うん」

手振ってくれへんかったけど
もうそれでもいい。

後でLINEで仲直りしよ。