MIYUKI side


放課後の教室…
あの人が来るまで、友達の朱里とお喋りタイム。

「朱里は、、やっぱやめとこ!」
「え〜!なんでよ〜、言って!ほら!」

女子が大好きな恋バナ。
好きな人誰〜?っていう…。ごく普通の。

「恵、かな…」
「そうなんや〜!知ってたけど!」
「えっ嘘!」
「結構前から知ってた!」
「最低〜。もう朱里、みるきー嫌い」
「まぁまぁ〜そんなこと言わずに〜」
「聞いてきた意味と言った意味!」
「やっぱ恋バナって言ったら好きな人誰〜?から始まるやん?」
「いやまぁそうやけど…てかみるきーは誰が好きなん?てか好きな人おるん?」


朱里がキョトンとした顔で聞いてくる。


「聞き方がおかしい!私が誰にも興味ないみたいな言い方〜」
「いや!違う!逆!w」

逆…とは?

「誰にでも興味ありそうってこと?」
「そうそう!」
「なんなんそれwでもまぁ友達とかは多い方かもしれへんけど好きな人は1人やで?」
「あ、いるんや…好きな人…誰ぇ…」
「んー、じゃヒント!今待ってる!」
「えーっ!ほんまに?」
「バレたかぁ〜」
「だってヒントちゃうやんあれ!答えやんw」
「えへw」


もっと分かりにくいヒント出せば良かった〜
なんて思いながら、
お互いの好きな人知ったしまたワイワイしてたら…

ガラガラ…

「うぃっす〜!!2人でえらい楽しそうやんw」

「あ〜!彩と菜々ちゃんw」
「いや朱里なんで笑うんw」

待ってた人がやっと来て、私の胸が一瞬高鳴った。

すると、朱里がこっそり、

「来たやん♪ひゅーひゅー♪」

って耳打ちしてきた。


ちょっとして、けいっちが遅れて登場して
朱里と2人で帰ってった(いい感じやん♪)から
彩ちゃんと菜々ちゃんと私の3人で帰ることに。



「にしても山田のあほさにはほんま引くわw」
「彩酷い」
「でも彩ちゃんもびっくりするくらいアホな時あるで?笑」
「いや、みるきー聞いて!さっきの補習の時もな、こんなん習ってへん!って言うてたし終わって点数みたら私の方が高かってんw」

「なっ!それはまた別や!」

「彩ちゃんあほやん…笑」
「調子悪かっただけや!」


ただ、3人で仲良く帰ってるだけやけど
こんな近くで好きな人と笑いながら帰れるって
やっぱり幸せやなって、その幸せを必死に噛み締めながら。


「っし、じゃまた明日な!」
「うん!ばいばい!」
「うぃーっす!」


帰り道が違う彩ちゃんとはここでお別れ。

……。

毎回、同じ。
彩ちゃんと別れて菜々ちゃんと2人きりになったら
いっつも静かになる。


「菜々ちゃん、」
「ん?」
「菜々ちゃんは好きな人おる?」
「えっ??笑」


ふいに、聞きたくなった。

菜々ちゃんはちょっと困った感じで


「まぁ、おるよ、」

って言った。


「恋する乙女やなぁ〜」
「どしたん急にw」
「ん〜っ?」
「ん〜??ってw」
「えへw」
「不思議やなぁw」


好きな人誰?って
なぜか聞かれへんくて、
その話題終わらせたくて、
でも仕方分からへんかったから
なんとなく、笑ってまとめた。



菜々ちゃんとは家が隣やからギリギリまで一緒。
私の家に着いて、


「じゃみるきーまた明日な?」
「うん!また明日〜!気ぃつけて帰ってな?」
「秒で着くからw」
「えへへw」
「もぉwじゃっ」

ニコニコしながら手振って、
お互い、自分の家の中に入った。


「眠たい〜」


着替えてご飯も食べてちゃぷちゃぷも終わって、
ベッドに入るともう24時を回ってて、
携帯を見ると朱里からLINEが来てた。


「恵が今度一緒遊び行こう!やって!」

と。

いいなぁ…。

めっちゃいい感じやん、

羨ましい。


それから朱里とのLINEが終わったのが1時頃。

ふぁ…

そろそろ寝な、


電気を消して、目を瞑る。

と、

大好きな人の大好きな笑顔が浮かぶ。

はぁ…。


菜々ちゃん、好きな人おるって。
…彩ちゃんの事好きなんかな。
なんか彩ちゃんも菜々ちゃんの事好きそう。

だっていい感じやん、あの2人。


でも…そうやったら嫌やな。
…絶対嫌。


だって私、菜々ちゃんの事が好きやのに。