ベタ塗りになりがちなペンキを美しく塗る方法 | リストリーアンティーク家具修復の世界|名古屋

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木目を活かすペインティング

 

 

先週いっぱいかかりきりになっていた内装リフォームが終わり、ようやく通常業務に戻りました。

今回のリフォームではマンションの廊下の幅木と内ドアを新規製作して取り換え、玄関に備えつけられていた靴箱を撤去し、新たにサイズアップした大容量の靴箱を製作設置しました。

 

仕上がりの写真を撮り忘れまして、さらっとした紹介記事になりそうですが、お付き合いくださいあせる

 

タイトル通りの説明ができるかわかりませんが、ペンキを塗る方法は大きくわけて2つ。

好みにもよりますが、薄く塗って木目を上手に見せるペンキと、厚く塗ってTHEペンキな塗り方にわかれると思います。

 

今回のペンキは幅木やドア枠は厚塗りのTHEペンキ塗り、新規製作のドアは薄く塗った木目を見せるペンキ塗りで仕上げました。

 

 

BEFORE

 

今回塗装した内装トビラは木目のはっきりとした突板を使用し、サンメントのモールディングで装飾を施したものです。

 

家具の塗装と異なり、少々荒っぽい塗り方が「味」となるペンキですが、出来る限り丁寧に、美しく仕上がるように手間暇かけて塗っていきます。

 

まずは下地処理

 

家具もそうですが、基本的に木製品はすべて下地処理で塗りの良し悪しがきまります。

今回のドアも同じで、なるべくささくれや毛羽立ちが無いように整えておきます。

 

 

続いて下塗り

 

ペンキは通常いちど塗りで済ませるものです。べちゃっと一発、分厚く塗りつぶすのが当たり前ですが、そうするとせっかくの木目が台無しです。

内ドアだって人目に付きますし、美しい木目がでてミルクホワイトの扉なんてきっと綺麗でしょう。

そんな木目の美しさを楽しむには、道管をつぶさない塗膜の薄さが重要です。

毛束5mmの仕上げ塗り用ローラーを使用し、薄く、手早く転がします。ムラができても大丈夫です!後でちゃんと修正できます。

これが意外と難しく、なかなか全体に塗料がいきわたらないので、勇気とスピードが必要ですが、慣れてくると一発で全体に塗料を運ぶことができます。

 

先にも言いましたがこの時点でムラができても大丈夫ですよ、最後は綺麗に仕上がります。

 

 

乾いたらサンディング

 

めんどうな事かもしれませんが、ここで紙やすりでサンディングをするかしないかで、ムラが残るか、美しい仕上がりになるかが決まります。

番手は荒く、120番で十分です。軽くなでるように、さらさらざらざらボロボロとサンディングしてください。力を入れてゴシゴシする必要はありません。

優しくやってください。強くこすると下地が顔をだし、それこそムラの原因となってしまいます。

 

 

最後に仕上げ塗り

 

この段階が最も緊張する場面ですが、勇気をだして一気に塗りましょう。夏場の塗装の場合、もたもた塗っているとあっという間に乾いてダマリができてしまいます。

下塗りの時と同じように薄くローラーをかけて塗りますが、最後の仕上げはまっすぐに上から下へ転がし、上へ戻らないように心掛けましょう。ローラーを一方向に塗り去ることで、仕上がりが格段に美しくなります。

 

そんな方法で塗り上げたのがこちら・・・

 

 

 

AFTER

 

 

モールディングの細かい角っこや溝のなかは刷毛を使って塗りつぶしていますが、面の木目が見える部分は薄く薄く塗り重ねていますので、しっかりと木目が活きていますね。

 

 

 

 

木目が見えているのは道管が完全に埋まっていない証拠で、この道管を埋めてしまう厚塗りが、通常のTHEペンキ塗りの仕上がりになります。

 

今はやりのバターミルクペイントを使用すると塗料の伸びがいいので、簡単に薄くムラのない仕上がりを目指せますが、全く艶のないマットな仕上がりになりますので、今回の様な程よい艶のある質感がほしい場合は、通常のアクリルペンキをとにかく薄く塗り重ねるしかないです。

 

イギリス時代は家一軒ペンキで塗り上げたことがありますが、完全にベタ塗りで、コベッコベのベタッベタに塗り重ねて、とにかく厚みをもたせる仕上げを好まれました。

 

ペンキはその塗膜が厚ければ厚いほど耐水性、長寿命と信じられており、何百年の歴史で何十層ものペンキの層が地層のように重なっているものです。

 

よくステンドグラスなんかをアンティークショップで見かけると思いますが、大体木の枠に収まっていますよね?

あの木枠も何層ものペンキがコベコベに塗られているので、もし機会があれば塗装の割れ目をのぞいてみてください。

 

その家の歴史がいろんな色の色層となって目に見えます。これもまた浪漫。

 

 

 

 

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いつもありがとうございます!

 

 

来週はリフォームの最終チェックで再訪するので、完成写真とってきますね!

やっぱり写真がないと締まらない。

月初めに植えた「ふうせんかずら」がもう腰の高さまで成長しています。程よい雨と強い日差しでぐんぐん大きくなっていく。それを見る娘に萌え~(*´ω`*)

 

 

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