近所で見かけたのは「西洋金瘡小草」。
    キランソウと読む在来種は、別名が「地獄の釜の蓋」。春の季語として載っている歳時記もある。
 
    一説によれば、地獄の釜に蓋をして、死にかけている人をこの世に連れ戻すくらいの薬効があるという。
 
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    次男の近況。
    スキー場の冬季住込みアルバイト(家賃、光熱費ゼロ)を終えて、三月に帰宅。この時点では、四月から元いたキャンプ場の住込みバイト(家賃ゼロ、光熱費1万円)に戻るつもりだった。
 
    なのだけれど、キャンプ場を辞めて荷物すべて実家(わが家)に持って帰ってきて、今に至る。
    キャンプ場で犬を飼う予定を具体的に嬉しそうにしていたので、辞めたというより、追い出されたのは明白だが、理由は言わないので、こちらも聞かない。
 
    一応、うちにいる間は、食費相当額を出すつもりらしいが、働く気はゼロ。
    気難しくて理屈ぽくて人の話を聞かない奴なので、同居には(お互い)気を遣う。
(人によって評価が異なる。わたしの従妹に言わせれば、素直で明るくて可愛い、癒し系らしい。全然理解不能・・・まぁ小学校低学年までなら当てはまるかも)
 
    彼の大学の友人(サイクリング同好会の同期)が、大手企業を五年で辞めて、この四月から隠岐島(海士町)に移住した。都会の暮らしに疲れきったらしい。
 
   「大人の島留学」と言って、家賃光熱費無料のシェアハウスに住み、町から斡旋される仕事(選択はできるらしい)を週40時間、週休二日で、月176,000円もらえる。29歳までが対象で、一年間。70人が採用された。海士町(あまちょう)は人口2,000人余りの島。
 
   彼の話を聞きに、近々自転車で島に行くと言う。長男とはまた違う形で、生きづらさを抱えてもがいている。長男が還ってしばらくは、死に関する本ばかり読んでいた。

    サラリーマンを三年で辞めて、過疎集落のニートハウスに転がり込んだ時も、数ヶ月で追い出されてしまった。

(そのオーナーは、わたしから次男の退去を現地まで出向いて説得するように依頼してきたが、トラブルの理由も一切言わないし、刑事問題でも民事問題でもないのに大人同士の話し合いに親が出ていくなどおかしいと伝えて断った。オーナーもかなり癖強の人で、次男と合わなかっただけだと思っている。)

    まぁ次男も、人を利用しながらしぶとく生きていくタイプなので、そのあざとさを見抜かれたら途端に人間関係が壊れるのだと思っている。

    妻はいまだに「大学まで出たのにまともな仕事につかないダメ人間」とレッテルを貼るが、実家まで居場所にならなければ可哀想すぎるだろう。

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    一方わたしは、俳句を作りたい。
    読む人の心を豊かにするような句を詠むことが、今の生きている動機。

    まあそれも自己顕示欲と言ってしまえばそれまでだが、この歳になって自分一人のために頑張ろうという気持ちにはなれない。

(一人で静かにしているのはラクな反面、どうにもエネルギーが出ない。もういいやという投げやりな気持ちに襲われがち。)
 
    隠岐島(海士町の中ノ島)といえば、後鳥羽上皇が鎌倉幕府打倒に失敗して遠流され19年過ごして崩御したところ。俳人加藤楸邨でも有名。
   島では毎年教育委員会主催の大規模な俳句大会が催され、俳句の聖地のひとつである。(後鳥羽上皇が和歌で有名なので、和歌短歌大会と併せて行われる。)

    わたしの友人が、結婚して夫婦で一時住んでいた。それまで隠岐島に何の関心も無かったのだが、「思っていたより住みやすいところ」と聞いて、いつか行ってみたいと思っているうちに、その友人は他界してしまった。50代半ばだった。

    多分誰に聞いても同じように言うだろうが、本当に心のきれいな、穏やかで気配りのできる、優しい人だった。
 
    これは行くしかあるまいということで、飛行機の予約をした。民宿も予約しようとあちこち電話を掛けたが・・・なかなか手ごわい。
 
    後鳥羽上皇ゆかりの島に行くには、飛行機が一日一便、空港のある島からのフェリーが一日一便しかないという関係上、最低3泊4日の日程が必要。
 
    現在、なんとか空港のある島の一泊目と三泊目は押さえたが、二泊目海士町の宿確保が難関・・・(唯一のホテルは4万円以上する)
                             ↓↓↓

    くじけずめげす電話をかけまくり、先程予約完了(*`・ω・)ゞ
    ちなみに、わたしの妻のお気に入りのパン屋は、電話予約オンリー(直接買いに行っても売ってくれない。予約は月曜の10時~14時しかできない。)で、200回くらい掛けてつながるかどうか、つながっても既に予約分売切れがデフォという、ある意味客をバカにした店なのだが、それに比べたら大した労力ではありませんでした。ホッ


    
    近々皆様とお会いした際に、お話のきっかけにでもなればということで、近況をご報告させていただきましたm(_ _)m

    なお長男は、もう既にすっかり成仏していると信じているので、その意味では親離れしてくれました。
    親の子離れは・・・善し悪しではなくて、程度とか気の持ちようによるんじゃないでしょうか。わたしはいまだに毎日話しかけてますが、うざがっているかも。