耐用年数が切れた物件を融資を受けて買ってはいけないのか?②について
前回の続きです。![]()
10年くらい前に、今田さんという有名な投資家の「光速収益不動産投資成功法」という情報商材の手法が流行った時期があったのですが、その手法の名残りが今でも続いているようなんです。
その手法というのが、ものすごくざっくり言うと、残存する耐用年数の範囲内での融資期間で融資を受けましょう、というものです。
という事は、木造アパートだと耐用年数22年ですから、中古の木造アパートだと融資期間が全然取れない事になり、必然的に耐用年数が47年と長いRC造を買いましょう、という手法になります。![]()
RCであれば、例えば築17年だとまだ残存耐用年数が30年ありますので、融資期間30年で銀行から融資を受けても大丈夫、という事です。
逆に木造で築17年だと、あとたったの5年しか耐用年数が残ってないですから、融資期間5年以上で融資を受けられず、キャッシュフローが大きくマイナス(毎月お金持ち出し)になってしまいます。
なんでこういう話が知れ渡ったのか、と昔少し調べた事があるのですが、どうやら10年以上の前の不動産投資の世界で、三井住友銀行がバンバン融資しまくっていた時期があった事が関係しているようです。
この時期は、三井住友銀行がサラリーマンにオーバーローン(物件価格に加えて諸経費分も融資する)をバンバン出していました。
この三井住友銀行の融資基準がどうやら、この耐用年数以内、という考え方だったようです。
三井住友銀行は担保価値(積算法)だけでなく、収益還元法でも評価していたみたいです。
例えばある物件(木造築20年)の20年間の収支を銀行基準で計算する時に、1年後、2年後までは普通に家賃収入が入るものとして評価します。
が、3年後以降は突然家賃収入が0円として計算するみたいなんです。なぜなら、3年後は築23年、つまり耐用年数が切れているからです。
そんなバカな!?って思いませんか?笑
実際は、築22年の時と築23年の時で、家賃収入が大きく変わるなんて事は普通起きません。ましてや、家賃収入が0円という事はまずありません。
でも、銀行基準で評価する時にそのように計算される、という事です。
家賃収入0円なのに、銀行返済やら税金やらリフォーム、管理費などの費用はかかる前提でシミュレーションをするわけですから、耐用年数を超えて融資を受けているオーナーさんの資産評価は当然ボロボロです。笑
ただ、当時はまだ不動産投資に積極的な銀行が少なく、三井住友銀行に頼るところが大きかった、という事情があります。
必然的に三井住友銀行の評価基準を満たすような物件の買い方をするのが、資産規模を拡大する一番良い方法だったわけですね。
でも、銀行の評価基準はコロコロコロコロ変わります。何度も言ってますね。笑
今では地銀や信金で積極的なところは、また別の基準で耐用年数切れの物件であってもちゃんと評価する銀行も増えてきていますので、耐用年数切れの物件を買ってもいい、と僕は思っています。
(スルガ問題で停滞中ですが。。。)
というか、耐用年数の範囲内でRCを買おうとすると、やってみれば分かりますが、なかなか出てこないし、出てきても一瞬で売れてしまうので、なかなか物件が買えません。
この光速不動産投資の手法は、10年以上前に出てきたノウハウにも関わらず、投資家の間で正しいと信じ込まれているみたいで、今でも耐用年数が残ったRCマンションは高値で良く売れます。
でも、その手法で本当に良いかよく考えてほしいところです。
みんながRCを買いたい、と狙っているという事は、需要が大きく供給が少ない、という事ですよね?
そうすると、資本主義の原則で物件価格が割高になりますよね?実際、RCはここ数年ずっと高値続きです。
投資というのは、常にみんながやっている事の裏側にチャンスがある事を忘れてはいけません。
人の行く裏に道あり花の山
ですね。
ちなみに、三井住友銀行をはじめ、都銀は今でも耐用年数の範囲内の融資しか基本的にはしません。(例外はあるみたいですが??)
都銀から融資を受けられるなら条件が良いので受けたいところですが、新築や築浅でないとなかなか難しいのが現状ですね。