独立人事総務業務請負人(人事総務IC)の木村勝です。
先日駅の階段を踏み外して危うく転がり落ちそうになりました。どうにか頭からの回転は避けられ態勢を立て直せたのですが、まかり間違えば大けがになるところでした。
駅の階段で踏み外した後、周囲の目を気にしながら何もなかったかのように歩いて改札を出ましたが、しばらく打撲の痛みが残りました。
2014年11月2日日経Sunday Nikkei欄は、「日常に転倒リスク」という特集でしたが、先日の体験があったため、真剣に記事を読んでしまいました。
転んでけがをする人は一向減らず、高齢者では骨折して寝たきりになる例も多いとのこと、やはり自分の脚で歩くことが健康の第一です。
転倒の最大の要因は老化ということですが、蓄積データにより高齢になるほど、また転んだ経験がある人ほど、一歩一歩の歩き方にばらつきが大きいことがわかってきたそうです。
歩幅の大小とそのばらつきや、浮かせた足が着地する時間とそのばらつきを計測すれば「その人の転倒する危険性が高いのか低いのかについて、高い精度で評価できる」とのこと。
記事でも紹介がありましたが、2014年9月11日に厚生労働省から発表された「13年度人口動態調査統計」を見ると、転倒・転落で亡くなった人は全国で7766人となっています。
この数字は交通事故死6060人を上回る数字です。
ちなみに不慮の事故で死者数の死因をみると、「不慮の溺死及び溺水」が7523人と転落・転倒死に続きます。
不慮の溺死は、家庭入浴中の事故が多いと思われますので、家庭内でのリスクが意外に高いことがわかります(65歳以降の高齢者の転落事故の56.7%は居住場所での事故)
冗談ですが、「住宅2階建て建築禁止令」と「浴槽入浴禁止令」をもし公布したらこうした不慮の事故はかなり減少することになります。
もちろんそのような制限は不可能ですが、身近なリスクの大きさを痛感した次第です。
今後の高年齢雇用安定法改正により、高年齢者の就労が増えてきますが、職場での転倒事故も要注意です。
現場の努力で長年継続してきた労働安全無災害記録が事務所での転倒事故で途絶えることがありますが、自分では大丈夫と思ってもやはり60歳以降の5年間の雇用延長は何らかのこうした事故増加につながるような気がします。
先ほどの研究でかなりの精度で転倒リスクがわかるということですので、今後は高齢者を中心にメタボ対策ならぬ転倒リスク対策を講じることも必要かもしれません。
記事&先日の自らの経験から感じた雑感でした。