独立人事業務請負人(人事IC)の木村勝です。
今発売中の週刊ダイヤモンドは、「待ち受けるのは競争か共生か」と題するロボット・AI革命に関する特集です。
当方自動車メーカーに勤めておりましたので、ロボットというと車両工場の溶接ロボットをまず思い起こします。
工場ではニックネームを付けたりしていましたが、一般の人が想像する人型ロボットとは似ても似つかない姿形のロボットで、防護柵で隔離されたスポット溶接ラインで火花を散らしながら休むことなく働いていました。
また、特集を読むまで知りませんでしたが、生活支援ロボットの国際規格「ISO13482」が日本主導で規格化されたとのこと。
当方も以前日本自動車工業会に勤務していたときに、労働安全衛生マネジメントシステムに関する規格化に少々かかわったことがありますが、ほとんどの国際規格を欧州が握ってきた中、日本が主導権を握って規格化された意義は大きいです。
先進諸国が軒並み高齢化の道を歩む中、特に介護ロボットの開発などは、介護労働力の不足が見込まれる中でも期待大ですし、日本初の技術イノベーションとしても世界への展開も見込める重要な領域だと思います。
老々介護の現場では、移乗介護や入浴支援などの日々の局面で、腰を痛めたりの苦労は当方親族内でも現実的な問題になっています。
特集では現場の現実的な声も紹介されていました。
”いちいちマッスルスーツを早着している時間があれば、さっさともう1人呼んで2人でやった方が早い”
記事でもコメントされていましたが、「よいロボットが出来たので、どこかで使ってくれるところを探す」ということでなく、「導入しようとするサービスの現場にコンセプトを作る段階から入り込み、日常の業務の中でどの業務をロボットに任せるのが最も適切なのかを見極める」こと、必要ですね。
シニア層の海外技術流出が問題になっていますが、様々な分野で経験・知識・スキルを有する日本のモノづくりを支えてきたシニア層の力をこうした分野にシフトすることにより、日本の将来を支えるイノベーション技術として確立させ、世界に先行してもらしたいものです。