「唾液からストレス分析 簡単に」(2014/5/27日経朝刊)を読んで | ものづくり企業の人事総務をワンストップで専門サポートするインディペンデント・コントラクター(IC独立業務請負人)が日頃思うこと

ものづくり企業の人事総務をワンストップで専門サポートするインディペンデント・コントラクター(IC独立業務請負人)が日頃思うこと

大手自動車会社での30年の人事総務経験を経て,2014年にIC・行政書士として独立しました。グローバル化進展の中、業務のアウトソーシング化など荒波にさらされつつある人事総務部ですが、企業活動を支える総務系業務の重要性・専門性など日頃思うところを語ります

独立人事業務請負人(人事IC)の木村勝です。

5月27日日経朝刊に「唾液でストレス分析 簡単に」という記事が掲載されていました。

内容は、日立製作所と神戸大学との共同研究で、唾液の成分からストレスを簡単に測る技術を開発したというものです。
今後の開発になりますが、最終的には、脱脂綿に唾液を押し当てるだけで測定できるようになるようです。

ストレスチェックというと、今国会に法案提出されている労働安全衛生法の改正案(ストレスチェックの義務化)を頭に思い浮かべます。
この法案ですが、現在は参院本会議での可決を経て4月9日に衆議院へ送られ、衆議院厚生労働員会で審議中です。

ストレスチェック義務化の法案については、その想定されているストレスチェック表の有効性や事業者の費用負担増、中小企業での対応など課題も多く、大きな論議をよんだ法案ですが、この唾液成分によるストレス測定技術の開発は、現在課題とされているチェック表を補完する(あるいは置き換える)技術になると思います。

個人個人でその数値に差があるのかどうか等詳細は不明ですが、この検査を定期的に実施し、経年で数字を追いかけることにより、個人毎のリスク傾向はつかめるようになると思われます。

費用はどれくらいかかるのかも大きなポイントですが、依然年間自殺者2万7000人強という高水準に日本はあります。

こうした状況を目の前にして無策でいいわけはありません。

課題は多いにせよ、まずは今回検討中のストレスチェック導入による本人への意識づけからまずは開始し、後々には、こうした技術の健診実施項目への組み込みにより、中小企業を含め、より実効ある対策としていくことが重要だと考えます。

この技術は、5年後の実用化を目指すということです。
こうした産学共同による新技術開発も日本の成長戦力の大きな柱です。その進捗も今後ウォッチしていきたいと思います。